韓国政府がアメリカ合衆国政府と共同で、あの『ウェスティングハウス』に出資する――という情報が出ました。しかし、産業通商資源部はこの情報を即座に否定。
以下の説明文書を出しています。
□2026年8月24日、『韓国経済』は「アメリカ合衆国『ウェスティングハウスの持分取得』韓国に提案」と題する記事で、以下のように報じました。
ㅇ合衆国政府が韓国に、総合原子力企業である『ウェスティングハウス』(WEC)の持分を共同で取得することを提案
ㅇ米韓両国が共同出資した特別目的法人などを通じて『ウェスティングハウス』の持分を取得し、同投資機構が米国内の原子力発電所建設を主導する方式が取り沙汰されている
ㅇ韓国政府は、『韓国電力公社』を取得主体とし、2,000億ドル規模の対米投資ファンドを投資財源として活用する案も検討中
<産業通商資源部の立場>
□上記記事の内容は事実と異なりますので、報道に際しては慎重を期してくださいますようお願いいたします。
Money1でもご紹介してきましたが、『ウェスティングハウス』が保有する知的財産権が、韓国の原発輸出に対する大きな足かせになっています。
韓国が自力開発したなどとウソをついている原発の根っこにある知的財産権は同社が握っており、勝手に輸出してお金を儲けたりはできないようになっています。

上掲のチェコ原発輸出の件でご紹介しましたが、その条件というのは以下のようなものでした。
期間:50年
対象:韓国が輸出するすべての韓国型原子炉(大型原発・SMR含む)
内容:韓国が受注しても、WECが主要技術・契約の一部を事実上支配する仕組み
2. 金銭的条件
韓国型原発1基を輸出するごとに、
6億5,000万ドル(約9,000億ウォン)相当の物品・用役をWECから購入
1億7,500万ドル(約2,400億ウォン)の技術使用料をWECに支払い
※技術使用料は 物価上昇率に応じて自動的に引き上げ。
つまり、実質的に原発1基につき少なくとも1兆ウォン以上が合衆国側に流出。
3. 技術主権に関わる条項
SMRを含むすべての次世代炉の輸出には、WECの「技術自立検証」を通過する必要。
WECが90日以内に応答しない場合でも、その後は 合衆国の第3機関のみで検証を行う仕組み ⇒(WECに圧倒的に有利)
「検証前は販売マーケティングは可能だが、拘束力ある契約はできない」と明記されている。
つまり、実質的に韓国の独自技術は「WECの許可なしに輸出できない」構造。
4. 設備・部品の取り分
韓国が受注しても、原子力計装制御システム(MMIS)、原子蒸気供給系統(NSS)など主要機器をWECが独占的に供給。
つまり、韓国企業が建設しても「おいしい部分」はWECに流れる。
さらにチェコの場合は 現地化率60% を約束済み ⇒ 韓国企業の実質的取り分はごく小さい。
5. 燃料供給
チェコ・サウジアラビアの原発燃料は100% WECが供給する。
その他地域でも50%をWECが供給。
つまり「燃料はWECから買え!」という契約。
韓国の『斗山エナビリティ』や『韓電原子力燃料』はシェアを失う構造。
6. 過去契約との比較
1997年の韓電・韓水原と米ABB-CEの契約では、10年間で約3,000万ドルの技術料だけだった。
※本件については本記事末にまとめます(長くなるので)
今回は「1基ごとに1.75億ドル+物価スライド」 ⇒ 韓国には大幅に不利。
合衆国の『ウェスティングハウス』は「保有する知的財産権をフルに使って、韓国企業からできるだけお金を巻き上げるという内容の秘密契約を締結」。その結果、韓国企業がチェコでの原発建造が可能になったというわけです。
この条件が明らかになった後、韓国では「まるで奴隷契約じゃないか」と批判が盛り上がり、『韓国水力原子力発電』の黄柱鎬(ファン・ジュホ)社長が吊るし上げられるという事態に至りました。
※産業通商資源中小ベンチャー企業委員会第2次全体会議
「100%ウリの技術といったのに、ロイヤリティー支払いが請求されるのはおかしい」じゃないかという質問に対して――、
「私は100%ウリの技術だと主張したことはない。
一部の原子力関係者の中には100%われわれの技術を確保したかのように言う発言があったが、それでは商業的に見れば紛争を起こしかねないものだ」
――と回答しました。
今回、『ウェスティングハウス』の持株分を米韓政府で確保しよう――などという情報が出てくるのは、韓国がこの「奴隷契約」なるものから逃れようとあがいている証拠と見られます。
原発輸出を行いたいのは韓国・営業で努力するのも韓国。『ウェスティングハウス』側からすれば、韓国企業を「鵜」のように使って、労せずして知的財産権でお金がガッポガッポ入ってくるから美味しい話です。
(吉田ハンチング@dcp)






