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IPO株の公募価格はどうやって決まるか

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IPO株公募価格(株式公開価格)で買うには抽選で当たらないといけません。公募価格は市場に出る前の価格ですから、公募価格でIPO株が入手できれば儲かる可能性が高まります。さて、この公募価格はどのように決っているのでしょうか。

■公募価格はどうやって決っているか

公募価格はIPO株を引き受ける証券会社が決めます。引き受け証券会社が複数ある場合は、引き受け数の一番多い「主幹事」会社が担当します。

公募価格の決め方には、「ブックビルディング方式」「一般競争入札方式」と2つの方法があります。現在では前者の「ブックビルディング方式」が一般的です。予約することを「ブッキング」といいますが、その「ブック」です。つまり「予約」を「積み上げる」(ビルディング)という意味なのです。

実際にどのようにしているかを説明しましょう。主幹事の証券会社が、新しくIPOをかける企業の査定を行います。決算書財務諸表の内容、健全性、成長性などを確認し、それを基に、まず発行する株価の「上限」と「下限」をまず決めます。

これが「仮条件」で、ブックビルディング方式の「参考価格レンジ」となります。仮条件が決めまると、発行株式数、その企業の収益から「PER」(株価収益率:先の記事を参照)がはっきりしますね(もちろん逆算して値決めしているいるわけですが)。PERが明示されれば、その株式が割高なのか割安なのかが分かりやすく、投資するかの判断がつきやすくなります。

仮条件が決まったら機関投資家にヒアリングを行って、どのくらいの需要があるかを調査します。仮条件がうまくハマっていれば(そして企業に魅力があれば)、この期間に多くのブック(この段階では「需要申告」ですが)が集まります。需要申告の結果を見て、最終的に主幹事の証券会社が「公募価格」決定するのです。

IPOにおいて主幹事となる証券会社には、投資家にアピールできる目論見書をいかにうまく作成できるかの「腕」が問われます。まあ営業力ともいいますが(笑)。

(柏ケミカル@dcp)

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