韓国の「証券会社」が「2分で460億ウォン」飛ばして倒産した話

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土・日になると韓国メディアでも社説やコラム記事が多くなりますが、『韓国経済』に「『太い指』が起こした大惨事…2分で460億飛ばした」という面白い記事が出ました。

太い指」(ファット・フィンガーfat finger)とは、証券会社でたびたび起こる「入力ミスによる誤発注」のことです。

指が太いと隣のキーを押すなど、タイプミスが発生しやすいため、この呼び名があります。同記事ではかつて韓国で起こった誤発注事件を紹介しています。同記事から以下に引用します。

(前略)
2013年12月12日に発生した『ハンメク証券』事件がある。当時『ハンメク証券』の従業員は、プログラム売買の過程でKOSPI200指数先物オプション価格の変数となる金利を誤って入力した。

その結果、わずか2分460億ウォン台の損失が発生し、30年の歴史を持つハンメク証券は破産に至った

(中略)

2018年には、大型ファット・フィンガー事件二度発生した。

02月には『ケープ投資証券』の従業員が、KOSPI200オプションを理論値比の20%近く低い価格で注文した。

その結果、『ケープ投資証券』は、その年の純利益の半分に相当する62億ウォンを一日で飛ばした

このわずか2カ月後の04月06日、『サムスン証券』は、自社株283万株の一株当たりに「1,000ウォンを配当する」代わりに、「1,000株を配当する」事態が発生した。

いわゆる「サムスン証券幽霊株式事件」だ。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国経済』「『太い指』が起こした大惨事…2分で460億飛ばした」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

最後の『サムスン証券幽霊株事件』は大問題になりましたので、ご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ひどいのは、同社の職員の中に、一株当たり配当として誤って入手できた株式を「スグに売っぱらった」者がいたことです。そのため当時は、「モラルも地に墜ちた」また「ありもしない株式(幽霊株)を売れるシステムも問題だ」などの批判が上がりました。

昔話で済めばいいのですが、フェイルセーフについてずいぶん進歩したといわれる今でも、別の形でファット・フィンガー事件が起こる可能性はあります。

(柏ケミカル@dcp)

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