米韓「通貨スワップ」の代用か。韓国政府と『韓国銀行』外貨供給の仕組みを導入

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2020年09月28日、『韓国銀行』と韓国政府「企画財政部」は市中に外貨を供給するための新たなシステムを導入することを発表しました。簡単にいえば「キミの持っているアメリカ合衆国国債でドルを貸しましょう」という仕組みです。

キミの合衆国公債でドルを貸しましょう!

これは、先に「導入する」と予告していたもので、Money1でもでご紹介したのですが、いよいよ本当に制度として実施するとのこと。

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以下のような段取りを踏みます。

①市中の金融機関が持つ合衆国公債を、『韓国銀行』と政府(「外国為替平衡基金」)が「買い戻す」という条件付きで買い取り、ドル(外貨)を提供。

②満期(返済期限)が来たら、お金を借りた金融機関が合衆国公債をドル(外貨)で買い戻す。この際には利子を付けて返す。

この仕組みを使って市中の金融機関にドルを供給しようというわけです。

この件を報じた韓国メディア『毎日経済』の記事から一部を以下に引用します。

(前略)
韓銀企財部は制度施行のための規定・手続き改正、システム構築などの事前準備を終えた状態だ。

韓銀は「今後、国内の外貨資金市場の需給状況などを考慮し、必要ならば適時に制度を稼動させる」と明らかにした。

⇒参照・引用元:『毎日経済』「韓銀、米国債のRP取引…外貨準備高で金融会社にドルを供給」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

「外平債」の発行はこのためだったのか? 「通貨スワップ」の代用か

なんのことはない、「韓国版無制限の金融緩和」というやつの「外貨建てバージョン」というわけですが、ドルの供給元は「外貨準備」と「外国為替平衡基金」になります。

先に韓国政府は不思議な時期に「外国為替平衡基金債権」(外平債)を発行して「14億5,000万ドル」を調達していましたが、この準備ではなかったでしょうか。

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であれば、市中のドルが不足傾向にあって、それを手当てするために準備をしていたことにならないでしょうか。

また、外貨準備の現金性資産が豊富にあるなら政府が外平債の発行を行わなくても、この仕組みは『韓国銀行』にお任せで済んだはずです。

韓国の外貨準備に一層疑惑の目を向けさせる話です。

これは市中のドル(外貨)流動性について効力を発揮する仕組みですが、アメリカ合衆国FED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と締結した「通貨スワップ」(韓国の表記に合わせます:FRBの説明では「ドル流動性スワップ」)を利用しようとはしていません。

ドル流動性スワップの利用期限が延長されたのにも関わらず、それを使わず、いわば『韓国銀行』と韓国政府がその代わりの役割を果たそうというわけです。

邪推ですが、利用してみて懲(こ)りたのではないでしょうか。なにせきちんと返却しないと世界的に赤っ恥をかくことになりますから。

韓国政府が「外国為替平衡基金債券」(略称:外平債)を発行して調達したお金が入るところ。この基金のお金はそもそも政府の為替介入資金になります。

(柏ケミカル@dcp)

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