FX界隈では「殺人通貨」と呼ばれるイギリス「ポンド」ですが、ブレグシットについての情報が漏れるたびに上下動が激しく、二つ名にふさわしいセンシティブさを発揮しています。10月31日には、イギリスのEU離脱担当であるラーブ大臣(Dominic Rennie Raab:ドミニク・レニー・ラーブ)の「11月21日までに離脱交渉はまとまるだろう」という書簡について報道されたのですが、翌日にはEU側の高官が「新たな展開はない」と述べたことがデーリー・テレグラフ紙(イギリス)の記事になりました。
またロイターによれば、「イギリスとEUが金融サービスを巡り合意した」とするタイムズ紙(イギリス)の報道は間違っていると、EUのバルニエ首席交渉官が明確に否定したとのこと。これまでと同等の金融サービスを継続し続けたいイギリス側と、「そうはいくか」というEU側の溝はいまだ深いと見るべきです。実際、ロンドンから脱出している金融関連企業は後を絶たないわけですから。
すでに時間切れと言ってよく、ここで話がまとまったとしてもそれに対する準備期間が全く足りません。イギリスのメイ首相がすでに半ギレ状態であることは各種報道にも出ているとおりでありまして、政権の状態も非常によろしくありません。
⇒引用元:『ロイター』「EU首席交渉官、金融サービス巡る対英合意報道否定」
https://jp.reuters.com/article/britain-eu-barnier-idJPL3N1XC518?il=0
(柏ケミカル@dcp)