朴斗鎮先生の「……だから前から言っているように、平壌、ソウル、日本ていうのは、北朝鮮の統一戦線戦略の中では全部つながっているんですよ」という指摘を先の記事でご紹介しました。
北朝鮮-韓国-日本をつなぐ糸は確実に存在し、日本も北朝鮮の浸透を受けていることを理解しておかなければなりません。
『統一日報』に興味深い記事が出ていますので、ご紹介します。記事の一部を以下に引用します。
韓国内で次々と暴かれている、北側の指令による地下組織のスパイ疑惑事件。
そのなかで裁判を受けている尹美香被告が運営委員を務める非営利団体「金福童の希望」を中心に、日本の左派系市民団体と緊密なつながりがあることがわかった。
また、全国民主労働組合総連盟(民主労総)の幹部4人が国家保安法違反容疑に問われたことで、ソウル市内にある民主労総の本部を家宅捜索した。
当該逮捕者のなかには、元国会議員補佐官(4級公務員)がおり、2020年に共に民主党から出馬した尹美香議員のもとで2年間、補佐官を務めていた。
(後略)
読者の皆さまにご注目いただきたいのは、最後に出てきた「尹美香議員の下で2年間、補佐官を務めていた」人物です。
そもそも『正義連』の大本となった『挺対協』が北朝鮮-日本『社会党』によって基盤が築かれた組織(下掲記事を参照ください)ですので、北朝鮮の息がかかっていても当然なのですが……この元補佐官は、2016年にベトナムを訪問して、北朝鮮の工作員と接触。
ソウルに戻ってからも北朝鮮に暗号文で通信していたことが、韓国『国家情報院』の捜査で明らかになっています。
それだけではありません。日本とも関係があるのです。『統一日報』の同記事から引用すれば以下のような具合です。
(前略)
(この元補佐官は:引用者注)さらに同年から、非営利民間団体である「金福童の希望」の運営委員を務めていたとされる。「金福童の希望」とは、元従軍慰安婦である故・金福童さんの名前を冠した奨学金基金で、主に在日コリアンの子どもたちに奨学金が贈られている。
しかし20年6月に弊紙紙面で、慰安婦支援団体「正義記憶連帯」(正義連、旧・韓国挺身隊問題協議会)の前理事長である尹美香議員が「金福童の希望」名義で韓国国税庁に提出した明細書について「国外事業」と称し、19年に計7300万ウォンを日本の朝鮮学校などに支給していたことを報じた。
(中略)
運営委員には、尹美香被告を中心に、彼女の夫や、補佐官と秘書官が名を連ねており、この秘書官を通じて、韓国の労組へ反政府・反日活動などの資金提出が行われ、日本の左派系市民団体などとつながっているという報告もあがっている。
(後略)
驚くべきことですが、現在日本でも大変に注目されている日本の左派系市民団体も関係しています。
(前略)
現在、日本では金福童さんの4回忌に合わせて、ドキュメンタリー映画「金福童」が全国公開されている。これは日本の市民団体「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」(全国行動)が運営しており、各地で上映後に一般社団法人「希望のたね基金」代表理事の梁澄子氏など、さまざまな市民団体や活動家のトークショーが行われている。この「希望のたね基金」は、正義連の協力団体である。
東京の上映会では一般社団法人「Colabo」の仁藤夢乃代表が登壇した。仁藤代表は金さんと生前から交流があり、全国行動とも近しい関係にある。
また、梁代表理事は「Colaboと仁藤夢乃さんを支える会」の賛同人でもある。
(後略)
『統一日報』の同記事が指摘するのは、北朝鮮統一戦線部-韓国『正義連』-日本の左派市民団体をつなぐ線の存在です。
同記事は、現在日本でも非常に話題になっている『Colabo』および仁藤夢乃代表との線が見える――と指摘しています。朴斗鎮先生の指摘は、まさに正鵠を射ていることになるのです。
(吉田ハンチング@dcp)