2024年03月01日、韓国の産業通商資源部が「2024年02月の輸出入動向」のデータを公表しました。
2024年02月
輸出:524億500万ドル(+4.8%)
輸入:481億1,400万ドル(-13.1%)
貿易収支(輸出 - 輸入):42億9,100万ドル2024年01~02月累計
輸出:1,071億500万ドル(+11.2%)
輸入:1,024億8,600万ドル(-10.4%)
貿易収支(輸出 – 輸入):46億1,900万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2024年02月の輸出入動向」
当月は、韓国にとってうれしいことが一つあります。
2024年02月「対中国貿易」の貿易収支が黒転したのです。
2024年02月対中国貿易
輸出:96億5,100万ドル(-2.4%)
輸入:94億1,000万ドル(-14.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):2億4,100万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2024年02月の輸出入動向」
輸出は対前年同期で減り、輸出がそれ以上に減少した結果ではありますが――黒字になりました。「2.4億ドル」ですから、かろうじて……という数字ですが、2022年の09月以来、実に17カ月ぶりの黒字です。
2022年01月~2024年02月の対中国貿易収支の推移は以下のようになります。
※通関ベースの輸出入データは頻繁に修正が入ります。あくまでも2024年03月01日現在の公表データによります。
上掲のとおり、2022年は5カ月だけ黒字になり、このままではマズイ……だったのですが、2023年は1年間ずーっと赤字。毎月赤字で積み上げた年間貿易赤字は「貿易収支:-180.1億ドル」。
2024年も「01月:-17.1億ドル」というスタートで、「今年も駄目かあ」だったのですが、意外にも02月に黒転したのです。
ただし、これで対中国貿易がまた黒字基調になるかというと……その可能性は低いと推測できます。
なぜなら、韓国はもはや中国から輸入する資源・中間材がないと製造業が成立しなくなっているからです。一方の中国は、もはや韓国企業が輸出する製品はいりません。自国内で作れるからです。
中国は、韓国との修好31年目にして「韓国から稼ぐフェーズ」に転じたのです。
韓国が中国からかっぱぐ時代は「もうこない」と考えられますが、とりあえず韓国の対中国貿易がどのように推移するのかには要注目です。
なにせ中国経済がもうガッタガタですから、(韓国への)輸出が急下落し、結果として韓国が黒字になる――というシナリオがないわけではありません。
(吉田ハンチング@dcp)