2024年05月07日、『韓国銀行』が2024年04月時点の外貨準備高を公表しました。以下をご覧ください。
2024年04月
外貨準備高:4,133億ドル(約63兆8,383億円)※
(前月比:-60億ドル)<<内訳>>
⇒Securities:3,706億ドル(約57兆2,429億円)
(証券類)
前月比:+57億ドル⇒Deposits:188億ドル(約2兆9,039億円)
(預金)
前月比:-117億ドル⇒SDRs:146億ドル(約2兆2,551億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:-1億ドル⇒IMF position:44億ドル(約6,796億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:+0億ドル⇒Gold:48億ドル(約7,414億円)
(金)
前月比:増減なし※円換算は2024年05月07日「1ドル=154.46円」のレートで算出
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of April 2024)」
現金たるDeposits(預金)が一気に117億ドルも減少しました。
『韓国銀行』は当月の結果について以下のように説明しています。
国民年金との為替スワップなど市場安定化の取り組みに加え、四半期末効果*の消失による金融機関の外貨預金の減少、米ドル高**によるその他の通貨建て外貨資産の米ドル換算額の減少など、一時的な要因が重なった結果である。
*03月末にはBIS比率を遵守するために外貨預金が一時的に増加。
**04月中、米ドル指数が約1.0%上昇。⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2024년 4월말 외환보유액」
『国民年金』にドルを融通する「為替スワップ」(韓国での表記に合わせます)などの為替介入に使ったとしています。
上掲のとおり、2024年04月は大きくウォン安が進行しました(チャートは『Investing.com』より引用)。これを阻止するため当局は「ドル売りウォン買い」を行い、そのためドルが溶けたのです。
2022年01月から2024年04月までの外貨準備高の推移を見ると、以下のようになります。
同期間で現金たるDeposits(預金)がどのように推移しているかを見ると、以下のようになります。
現在のところ、ドルウォンチャートはマシになっていますが、通貨当局としては安心はできません。ドル強方向に動けば、為替介入に乗り出す必要があります。
(吉田ハンチング@dcp)