2025年01月28日22:15頃、韓国の金海空港で乗客と乗務員176人を乗せた『エア釜山』(韓国のLCC)の航空機で火災が発生しました(香港行きBX391便/エアバス A321-200※)。
この機体はアシアナ航空が運用していた2009年10月28日に、日本の関西国際空港で尾翼部分が滑走路に接触する「テールストライク」事故を起こしたことがあります(『ソウル経済』の報道による)。
乗客と乗務員は非常口のスライドを利用して脱出し、幸いなことに人的被害はありませんでした(乗客169人+乗員7人=176人が全員無事)。
ただし、スライドを使用して脱出した際に乗客3人が打撲などの軽傷を負い、近隣の病院で治療を受けました。他に煙の吸引によって被害を受けた4人が確認されています。
消防当局が人員138人を動員して消火作業に当たり、火災発生から1時間16分後の23:31頃に鎮火。
消防当局は、機体の尾部が火元で、翼部分に広がったと推定していますが、正確な火災原因は現在調査中とのこと。国土交通部は事故対策本部を設置し、航空事故調査官3人を金海空港に派遣。調査に着手しています。
以下のような証言が挙がっています。
「煙が出たとき、客室乗務員が『お客様、中に何を入れましたか?』と聞いていましたが、その間に煙が急速に広がりました」
「最初に見たとき、火が荷物棚のドアの隙間から漏れていました。消そうとドアを開けようとしましたが、乗務員が開けるなと言ったため開けませんでした。その間、乗客たちは叫びながら脱出しようとして混乱しました」
「非常口近くに座っていましたが、非常口を開けてほしいと頼んでも開けてもらえませんでした。乗客が声を上げて叫びながら頼んだ後にようやく非常口のスライドが展開され、皆が次々と脱出しました」
「荷物棚に置かれた荷物から『パチパチ』という音がした後、少しして煙が上がりました」
「客室乗務員が『座っていてください』と言いながら消火器を持ってきましたが、すでに煙が充満し、荷物棚から火花が飛び散っていました。煙が広がると、非常口近くに座っていた乗客がゲートを開け、乗務員が反対側のゲートを開けたことで、乗客が脱出を始めました」
人的被害がなかったのは、良いことですが、機内からの脱出が整然と行われたわけではないようです。また、火元が何だったのかは徹底的に追求されなければならないでしょう。
韓国でまた『メーデー』案件です。
(吉田ハンチング@dcp)