中国の習近平総書記、商務部の王文濤部長からして「中国よいとこ、投資に最適」という主張を行っています。
中国がいかに困窮しているのかを示す言葉ですが、要するに「お金くれ(+技術よこせ)」と物乞いをしているようなもので、体裁はとてもよくありません。


↑中央が駐韓国特命全権大使の戴兵さん。小役人みたいな顔した人です。

↑戴兵さんは、李在明(イ・ジェミョン)さんと握手して邢海明さん(上掲写真右)の後を継いで在韓国中国大使になりました。
2025年07月22日、駐韓中国大使の戴兵さんが、「駐韓中国大使館オープンデー」で面白いことを述べています。発言を以下に引きます。
「少し前に習近平国家主席と李在明大統領が電話会談を行い、中韓戦略的協力パートナー関係をさらに高い水準へと発展させていこうという重要な共通認識を得た」
「中国の発展は韓国にとっての機会であり、韓国はその機会を先取りできる有利な条件にある」
習近平さんと李在明(イ・ジェミョン)さんの電話会談で「中韓戦略的パートナー関係」をさらに進めると合意した――のですが、表面上は中韓の成果は見えていません。
ただし、中韓FTA(二国間自由貿易協定)に向けての動きは続いています。これはMoney1でも先にご紹介したとおりです。

――で、戴兵大使の「中国の発展は韓国にとっての機会であり、韓国はその機会を先取りできる有利な条件にある」です。
これは上記の習近平・王文濤さんの「中国よいとこ、投資に最適」と根っこを一にする言説です。中国は韓国にもお金を入れてもらいたいご様子です。
しかし外国の例に漏れず、韓国もまた中国にはお金をいれなくなっているのです。
以下は『韓国銀行』が公表した「地域別国際収支統計」の中にある「対中国の直接投資」をグラフにしたものです。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2024年地域別国際樹脂(暫定)」
コロナ禍が明けて、2022年には「中国のリオープニングだ」と期待され(今からすればバカバカしい妄想でした)、このとき韓国から中国への直接投資額は「71億7,090万ドル」まで膨らみました。
ところが、2023年には「-64億2,410万ドル」。
マイナス転落です。つまり韓国は中国に投資するどころか、中国から金を抜く方向に転じたのです。2024年もマイナスで、韓国は「中国から資金を抜く」姿勢を続けています。
駐韓中国大使が、習近平さんや王文濤さんの言説に合わせて「韓国は中国に投資すべき」と促すのは理解できますが、さすがに韓国の皆さんも「中国に投資しよう」などというばかな動きはしないのではないでしょうか。
ちなみに在韓中国大使の戴兵さんは、『X』で――、
「忘れないでください、中国の断固たる反撃と阻止がなければ、今回の90日猶予期間は存在もしなかっただろう」
――と投稿したしたことがあります。しかも韓国語で。
韓国がトランプ関税「90日間の猶予」を与えられたのは、中国のおかげだとしました。
(吉田ハンチング@dcp)






