「ひと言でいえば韓国経済に実力がない」『韓国銀行』李昌鏞総裁 vs 企画財政部・具潤哲部長

広告
おススメ記事

2025年08月07日、『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁と企画財政部の具潤哲(ク・ユンチョル)部長(長官)が顔を合わせ、韓国経済についての議論を戦わせました。

韓国は現在どん底景気で、潜在成長率は低下する一方です。

さあどうするよ?――なのですが、韓国金融関連Top2人の対決で何が話し合われたか――です。

具潤哲(ク・ユンチョル)長官は、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁に会う前に記者団に対して、

「韓国経済は容易ではない。韓国経済が再飛躍しなければならないという切迫感を持って総裁と協議しながらうまくやっていきたい」

韓国の潜在成長率が低下したのは、ひとことで言えばわれわれの経済に実力がないからだと思う。

今からは実力をつけなければならず、企画財政部が中核アイテム、成りうるアイテムを見つけて選択と集中を行う」

――と述べました。

李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、Money1でもご紹介してきたとおりの「構造改革が必要だ」という持論を繰り返しました。

具体的には李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、

「就任早々、難しい関税交渉をうまくやってくださり、まだ終わってはいないが、うまく措置してくださると信じている」

「具潤哲(ク・ユンチョル)長官の著書『レボリューション・コリア』には、韓国にどのような構造調整が必要かが整理されており、『韓国銀行』がこれまで研究してきた構造調整アジェンダとよく一致している。

副首相が韓国経済を構造調整するにあたって、韓国銀行も最大限支援したい」

――と述べています。

李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁の発言で面白いのは以下です。

「関税交渉がうまくいったおかげで、08月の『通貨政策方向会議』(基準金利を決定する会議)の大きな負担が減った」

「構造調整に関して『韓国銀行』がシンクタンクとして役割を果たす際、最も大きな需要元は企画財政部であろうから、良い内容は選んで取り入れてもらいたい

『韓国銀行』は中央銀行なので、建て付け上、政府からは独立した組織です。

しかし中央銀行が「できること」というのは実はそんなに大きくありません。李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁がずっと主張している「韓国に必要なのは構造改革だ」は、中央銀行が行えることではないのです。

実行するのは政府の仕事です。

ですから、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は「『韓国銀行』がシンクタンクとして役割を果たすなら、それが必要なのは企画財政部だろう」と指摘したのです。

簡単にいえば、企画財政部のために『韓国銀行』がアイデアを出すから実行しろ――といっているのです。

「このままいくと韓国経済は駄目っスよ」というのは共有できているようなので、さあ、『韓国銀行』と企画財政部はどうしますかね?――です。

尹錫悦(ユン・ソギョル)前政権では、「F4」と呼ばれる韓国金融当局Topの4人が緊密に連絡を取り合っていました。

F4」(Financial 4)
崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政部長官(←頑張っている人
李昌鏞(イ・チャンヨン)『韓国銀行』総裁(←韓国にはもったいない切れ者
金秉煥(キム・ビョンファン)『金融委員会』委員長(←モブキャラ
李卜鉉(イ・ボクヒョン)『金融監督院』院長(←ボンクラ

尹錫悦(ユン・ソギョル)政権時代のF4。残っているのは李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁だけです。

特に企画財政部の崔相穆(チェ・サンモク)さんと李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が息が合った仕事ぶりでした。

大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)の下ではどうなるでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました