2025年08月18日、アメリカ合衆国の財務省が2025年06月時点での「合衆国公債の主要ホルダーの保有金額」を公表しました。
2025年06月
中国:7,564億ドル⇒参照・引用元:『アメリカ合衆国 財務省』「Table 5: Major Foreign Holders of Treasury Securities」
中国の合衆国公債保有額は、対前月比で「1億ドル」だけ増加し、2025年06月は「7,564億ドル」となりました。
2020年01月から2025年06月の保有額の推移は以下のようになります。

英語版御用新聞『Global Times』が予測したとおり、中国は米国債を売り続け、保有額は8,000億ドルを切るところまできました(時間はかかりましたけれども)。
当月の結果で面白いのはイギリスです。
「06月:8,581億ドル」で、「05月:8,094億ドル」から1カ月で「487億ドル」も増加しているのです。
イギリスは過去最高の保有額となっています。イギリスはグローバルな金融センターとして機能しており、複数の国や機関投資家の米国債を一時的に保管するハブとしての役割を担っています。そのためイギリス本国の実需ではなく、他国の米国債保有額がまとめられて表れます。
面倒くさい言葉でいば「custody(カストディ):保管代行」といいますが、“カストディー需要”が増加すれば、見かけ上のイギリスの保有残高も増加することになるのです。
さらに注目したいのは、外国勢による合衆国公債保有トータルが「9兆1,227億ドル」に達しています。過去最高水準で、わずか1か月で約752億ドル増です。
この752億ドル増のうち「487億ドル」がイギリスというのは異常な状況です。「ロンドン経由で世界資金が一気に米国債へ駆け込んだ痕跡」と見ることができます。
(吉田ハンチング@dcp)






