2025年10月30日、『現代製鉄』の2025年第3四半期の業績が公示されました。
2025年第3四半期
総売上:5兆7,344億ウォン(2.0%)
営業利益:932億ウォン(81.0%)
当期純利益:178億万ウォン(黒転)2025年第1~3四半期累計
総売上:17兆2,434億万ウォン(-2.1%)
営業利益:1,760億ウォン(-14.3%)
当期純利益:8億万ウォン(-95.4%)※( )内は対前年同期比の増減
⇒『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト
韓国の鉄鋼企業はどこも苦戦しています。
Money1でもご紹介してきたとおり、韓国内の需要が減少し、中国から過剰生産された鉄鋼製品がイナゴのように国内市場を食い荒らせしているからです。
しかも『現代製鉄』は、「利益が出ていないのに賃金を『現代自動車』並に上げろ」と要求する労組によるスト(こうなると強訴)に見舞われるなど、業績についてのマイナス要因が多発。
スト・減産・在庫評価損など第1四半期を中心に、業績の足を引っ張るコストが発生。これが純利益のの大幅悪化につながりました。

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簡単に要約すれば――大幅赤字(スト・在庫評価損・需要低迷)+ 通年の建設業界不振と安価輸入材による低迷で、第3四半期は単黒でしたが、累計の谷が深すぎて前年の業績には「遠く及ばない」という結果なのです。
合衆国は韓国産の鉄鋼製品に50%関税※を科しており、韓国内の労組は無理難題をふっかけ、イナゴのような中国鉄鋼会社によるダンピング輸出――というトリプルパンチに見舞われています。
※ただしクオーター制(数量割当)がまだ生きているので一律50%ではありません。
(吉田ハンチング@dcp)







