2025年11月01日、韓国の産業通商資源部から「2025年11月の輸出入動向」のデータを公開しました。
2025年10月
輸出:595億7,300万ドル(3.6%)
輸入:535億1,600万ドル(-1.5%)
貿易収支(輸出 – 輸入):60億5,700万ドル2025年01~10月累計
輸出:5,792億7,500万ドル(2.4%)
輸入:5,226億4,500万ドル(-0.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):566億3,000万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「2025年10月の輸出入動向」
当月の貿易収支は「60.6億ドル」の黒字となりました。
面白いのは15大輸出品目の動向で――以下をご覧ください。
半導体:+25.4%
船舶:+131.2%
石油製品:+12.7%
の3つ以外は全部、対前年同期比でマイナスです。
自動車:-10.5%
自動車部品:-18.9%
鉄鋼:-21.5%
――など、合衆国から高関税を科せられている品目が二桁マイナスな点にご注目ください。
9大主要輸出地域への輸出額と増減が以下です。
アメリカ合衆国:-16.2%
中国:-5.1%
ASEAN:-6.5%
EU:-2.0%
日本:-7.7%
中南米:+99.0%
インド:-1.2%
中東:-1.3%
CIS:+34.4%
対中南米、対CIS以外では全部、対前年同期でマイナス。特に対合衆国輸出が「-16.2%」と大きく対前年同期割れです。
ちなみに対中貿易は以下のようになります。
輸出:115億5,300万ドル(-5.1%)
輸入:113億5,500万ドル(-9.3%)
貿易収支(輸出 – 輸入):1億9,800万ドル
当月はなんと対中貿易で黒字となりました。わずか約2億ドルですが、黒字ではあります。2025年01~10月の対中貿易収支の推移は以下のようになります。

2025年は対中貿易で黒字になったのは02月だけだったのですが、8カ月ぶりに黒字になりました。
一方で対アメリカ合衆国貿易では面白いことが起こっています。以下は2025年の対合衆国輸出額の推移ですが……。

10月は「87億1,500万ドル」まで減少しました。2025年の最低「対米輸出額」です。
韓国にとって合衆国は大きな市場です。ここで黒字が出ないと、国が傾きます。どれだけ黒字が出ているのか2025年の貿易収支の推移を見てみましょう。

10月の対米貿易収支は「24.3億ドル」しかありません。にわかには信じられない数字なのですが、2024年の1年間での対米貿易収支は「約506億ドル」ですから、月平均にならして「約42.2億ドル」です。
つまり、2025年10月の対米貿易収支は昨年の「約57.6%」しかないのです。42.4%減少しています。
早く対米関税交渉の結果が出て、輸出が回復しないと大変なことになる――というわけです。
(吉田ハンチング@dcp)








