中国で起こる民衆の抗議活動をWatchし続けている『昨天』というサイトがあります。中国共産党政府に対する抗議がいかに頻発しているかを時系列で確認できる優れたサイトです。
『昨天』がとてもユニークな記事を出しているのでご紹介します。
「疫病神※がやって来た:黒竜江省100万商店主の非暴力・非協力抵抗運動(2026.04—06)」というタイトルです。
※原文では「瘟神」
中国共産党地方政府は予算がまったく足りない事態になっており、消防、市場監督管理局などの小役人を派遣して、店舗から罰金を取って収入に充てる――という薄汚いことを行っています。
やっていることは、やくざの「みかじめ料」や「しのぎ」と何ら代わりはありません。
消防救援機関:消防設備・避難経路・防火管理
衛生健康部門:公衆衛生(理髪店、ホテルなどの衛生管理)
応急管理部門など:労働安全・重大な安全上の問題
こういう部門の小役人がチームを組んで店舗を訪問し、ルールに反していないかチェックして罰金を科すのです。
店舗・商店の皆さんはシャッターを下ろし「休業」して対抗するという行動に出ました。
『昨天』では、黒龍江省で起こったこのような「中国共産党 vs 商人」の動きを以下のようなマップにまとめています。

この動きに参加したのは「百万商户」としていますが、本当の実数かどうかは分かりません。
『昨天』の記事から一部を以下に引きます。
(前略)
多数の現地商店主やネットユーザーによると、この運動の直接的なきっかけは、商店主の間で広まった、体制内部からのものだとされる情報だった。政府の合同検査チームが近く、管轄区域内の商店、スーパーマーケット、飲食店などに対する集中検査を実施するというものだった。
検査そのものは珍しいことではない。それでは、なぜ商店主たちは大規模に店を閉めて検査を避けようとしたのか。
その理由は、長年にわたり政府部門が消防、安全、衛生、市場監督などの名目で集中検査を頻繁に実施し、高額の罰金を科してきたためである。
1回の処罰で、少なければ数千元から1万元余り、多ければ数万元、さらには10万元以上に達する。
多くの零細商店にとって、1年間苦労して営業して得た利益でさえ、1回の罰金を支払うのに足りないことがある。
かつて経済が繁栄していた時期には、罰金を科されても、その後の営業によって徐々に穴埋めすることができた。
しかし、現在は景気が低迷し、多くの商店がもともと損益分岐点ぎりぎりで苦闘している。ひとたび高額な罰金を科されれば、ほとんど「死刑」を宣告されたも同然である。
では、検査で「合格」とされる基準が一体何なのか。当局は明確に説明せず、商店主にも分からない。しかし、検査員がひとたび店内に入れば、必ずさまざまな理由を見つけて処罰することができる。
消防通路、食品の陳列、衛生上の細かな点、許認可・証明書類の手続き、商品のラベル――どんな細部でも罰金の理由になり得る。
こうした不確実性によって商店主たちは戦々恐々としている。
一部の商店主は、検査チームは新型コロナウイルスよりも恐ろしいとさえ話しており、街を厳しい表情で歩いている人物を見かけただけで、検査チームのメンバーではないかと疑うという。
そのため、商店主の間でひとたび「検査が来る」という情報が流れると、リスクを避けるため、自主的に数日間休業する者が増えていった。
1軒でも何か異変を察知すると、近隣の店舗も往々にして直ちに一斉にシャッターを下ろした。
(後略)
傑作なのは、中国共産党の小役人たちにはこの抵抗運動に対してどうすることもできない――という点です。この休業運動には組織がなく、誰かが首謀したものでもありません。
ですから、中国共産党お得意の首謀者を逮捕・監禁する、組織の解体を行う――といった対抗策ができないのです。
『昨天』は以下のように書いています。
(前略)
商店が一斉に休業したため、検査員は従来のように店内に入って理由を探し、高額の罰金を科すことが難しくなり、多くの検査活動が結局、成果なく終わった。商店に営業を再開させるため、各地の政府は相次いで公告を出して「デマ否定」を行った。
一部地域では宣伝車まで出動させ、街頭で放送を流し、インターネット上で広まっている「商店が巨額の罰金を科された」といった情報は「事実ではない」とし、政府はいかなる形の全市的な大規模検査も実施していないと強調した。
しかし、すでに信頼を失っていた当局にとって、こうした声明は商店主の疑念を解消することができなかった。
それどころか、かえって不信感をさらに強め、多くの商店主はそのため引き続き店を閉め、休業することを選んだ。
(後略)
上に政策あれば下に対策あり――な風景ですが、非常に興味深い抵抗の方法です。
(吉田ハンチング@dcp)






