2020年05月07日、韓国銀行から04月末時点での韓国の外貨準備が公表されました。
以下のようになっています。
外貨準備高:4,073億ドル(約44兆3,155億円)
(前月比:約33億ドル増加)
<<内訳>>
⇒Securities 3,657億ドル(約39兆7,893億円)
(証券類)
前月比:42億ドル増加
⇒Deposits 300.0億ドル(約3兆2,640億円)
(預金)
前月比:12億ドル減少
⇒SDRs 28億ドル(約3,046億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:5億ドル減少
⇒IMF position 40億ドル(約4,352億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:8億ドル増加
⇒Gold 48億ドル(約5,222億円)
(金)
前月比:変わらず
※円換算は2020年06月03日「1ドル=108.80円」のレートで算出
⇒データ引用元:『韓国銀行』「Korea’s Official Foreign Reserves(As of the end of May 2020)」
http://www.bok.or.kr/portal/bbs/P0000559/view.do?nttId=10058565&menuNo=200690
ドル流動性スワップで借りたドルは?
Securities(証券類)が「47億ドル」増加していますが、このうち合衆国公債がいくらあるかは後ほどアメリカ合衆国財務省から公表されるデータで答え合わせができます。
現金たるDepositsが12億ドル減少しました。
ここが問題です。そもそも合衆国のFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と結んだスワップラインによって合衆国から約200億ドルが供給されているのですが、04月・05月でその分が積み上がっていません(第一次のドル調達決済日は04月02日でした)。
外貨準備というのは海外からの借入金が原因でも増えるものなのです。バランスシートを見たいのですが、なぜか韓国の統計システムにはいまだ04月分のシートが上がっていません。当月からドル流動性スワップの返済が始まるのですが、韓国にドルはあるのでしょうか?
※韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。本稿のタイトルだけはアンカーが韓国の表記に合せて「通貨スワップ」としています。
(柏ケミカル@dcp)