韓国の自動車メーカー『双竜自動車』が親会社であるインド企業『マヒンドラ&マヒンドラ』からも本格的に見放されたようです。
『マヒンドラ&マヒンドラ』は同社の70%の株式を保有していますが、パワン・ゴエンカ社長はインドで記者に対して、以下のように語ったとのこと。
韓国メディア『news1』の2020年06月14日の記事から引用します。
「『双竜自動車』には新しい投資家が必要だ。投資を確保するために会社と協力している」と明らかにした。
特に、来年4月にゴエンカ社長の跡を継ぐシャーマヒンドラ副社長は「もし新しい投資家ができれば、私たちの持ち株比率が下がったり、投資家が私たちの株式を買い付けたりできる」と述べた。
⇒参照・引用元:『news1』「マヒンドラ、双竜車経営権放棄背水の陣…政府・産業銀行深まる悩み」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
『マヒンドラ&マヒンドラ』は同社の70%の株式を保有していますが、自分の持株比率が小さくなっても構わない、つまり経営権については気にしていません。
つまり「売れるなら売ってしまいたい」という意思表明です。
先にご紹介したとおり、2020年04月、『マヒンドラ&マヒンドラ』は『双竜自動車』への2,300億ウォンの支援を撤回、これ限りの支援として「400億ウォンは出す」とを回答しました。この時点でもうダメなわけですが、ついに未練はなくなったようです。
『双竜自動車』は13四半期赤字を続けており、韓国の金融監督院のデータによれば2020年01-05月の売上は「前年同期比34.5%減少」。新型コロナウイルス騒動の前から赤字続きの上、今回の騒動でさらに打撃を受け、そもそも立ち直る見込み薄です。
『マヒンドラ&マヒンドラ』の「売る」という経営判断は間違っていないでしょう。
もう退路はない『双竜自動車』ですが、デフォルトを回避するためには韓国政府がお金を突っ込むしかありません(実際に突っ込むのことになるのは『産業銀行』『輸出入銀行』)。しかし、立ち直る見込みのない企業に支援を行うでしょうか?
韓国政府の判断に注目です。
(柏ケミカル@dcp)