韓国は輸出産業に依存した国で、輸出が傾くと国が傾きます。
韓国の経団連ともいうべき『全国経済人連合会』によれば、「15大主力品目」があって、「半導体」「一般機械」「石油化学」「自動車」「鉄鋼」「船舶」「コンピューター」「バイオ・ヘルス」「ディスプレー」「石油製品」「無線・通信機器」「繊維」「自動車部品」「二次電池」「家電」となっています。
韓国の輸出はこの15大主力品目によって支えられていますが、中でも半導体が占める割合は大きなものです。2020年の01-05月の輸出実績について以下にまとめました。15大主力品目の輸出合計金額に占める半導体の割合をご覧ください(表組は横にスクロールできます)。
半導体輸出金額 | 15大輸出品目輸出金額 | 半導体の占める割合 | |
01月 | 71億6,400万ドル | 338億600万ドル | 21.2% |
02月 | 74億ドル | 315億8,700万ドル | 23.4% |
03月 | 87億5,700万ドル | 355億8,900万ドル | 24.6% |
04月 | 71億7,600万ドル | 272億8,500万ドル | 26.3% |
05月 | 80億6,800万ドル | 266億8,200万ドル | 30.2% |
最後の一撃は合衆国が加えるかもしれない
新型コロナウイルス騒動のために他の品目の輸出実績が悪いというのもありますが、15大輸出品目とやらに占める半導体の割合は実に30%に達しました。ここでもし半導体の輸出に何か問題が生じると、韓国の輸出の屋台骨、つまりは韓国経済の背骨を揺るがすことになります。
その一撃は皮肉なことにアメリカ合衆国によって加えられることになるかもしれません。合衆国と中国の対立が原因です。合衆国は『ファーウェイ』(華為技術)を表の標的として「半導体を中国へ渡すな」と圧迫を強めています。
先にご紹介したとおり『JETRO』のリポートによりますと、韓国にとって第4位の輸出先である「香港」への輸出品目の70%は半導体が占めます。この香港への輸出品の「98.1%」は中国本土に再輸出されているのです。
つまり、香港行きの韓国産半導体はそのほとんどが中国本土に流入しているのです。これを半導体を中国に渡すなとしているアメリカ合衆国が見逃すでしょうか。
中国、アメリカ合衆国のどちらからもラブコールがあるなんて浮かれている場合ではない世界情勢になってきております。半導体に依存している経済なので、この死活を決める大事な輸出品目を大国同士の戦いの場にベットするべきではないでしょう。
⇒参照・引用元:『JETRO』「香港への国家安全法導入、韓国の輸出にも影響」https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/06/0fbcdf5fb8ee4304.html
⇒参照・引用元:『全国経済人連合会』「コロナ以降の15大主力品目の輸出見通し」
http://www.fki.or.kr/fkiact/promotion/report/View.aspx?content_id=b6ce129c-e943-478c-a25a-87f1dd1d82d6&cPage=1&search_type=0&search_keyword=
(柏ケミカル@dcp)