「K空母」とかなんでもKを付けたがる国ですが、韓国のバイオ産業を「Kバイオ」と呼んだ記事が出ました。しかもだめだめな方向で。毎度おなじみの韓国メディア『毎日経済』の2020年11月10日付けの記事です。
2020年に飛ばした契約だけで7兆8,819億ウォンに達する
とのこと。その飛ばした理由というのが、
・臨床に失敗
・臨床の中断
・契約終了、解約
・臨床の中断
・契約終了、解約
となっています。今や新薬開発なんて宝くじを当てるようなものといわれたりしますが、巨額を突っ込んで外すと大変な目に遭います。ましてや、契約までこぎつけたのに破棄されたなんてことになると目も当てられません。
同記事では以下のような例が引かれています。
(前略)
2020年09日、国内のバイオメーカー『Bridge Biotherapeutics』(ブリッジ・バイオセラピューティクス)は、2019年07月にドイツ『Boehringer Ingelheim』(BI:ベーリンガーインゲルハイム)に技術輸出が決まった肺線維症新薬候補物質(BBT-877)のライセンス契約が終了されてしまった。
2020年09日、国内のバイオメーカー『Bridge Biotherapeutics』(ブリッジ・バイオセラピューティクス)は、2019年07月にドイツ『Boehringer Ingelheim』(BI:ベーリンガーインゲルハイム)に技術輸出が決まった肺線維症新薬候補物質(BBT-877)のライセンス契約が終了されてしまった。
当時の合計契約規模「1兆5,183億ウォン」の大ヒットを放って大きな注目を集めたが、輸出契約を締結して1年4カ月もたたないうちに、潜在的な毒性の懸念のせいで契約が破棄され、業界に衝撃を与えた。
(後略)
『ベーリンガーインゲルハイム』は、いわずと知れた世界でも有数の巨大製薬企業です。そことの契約が取れたというので、韓国では大喜びだったのですが……残念な結果となりました。
ちなみにこの約8兆ウォンの飛ばしというのは、新薬候補物質の海外輸出が本格化した2015年以降で最大規模、前年比4倍とのこと。誠に剛毅な話です。
(松田ステンレス@dcp)