中国長期金利が墜落「1.757%」。経済回復などしないのでは?――で「ますますデフレ観測強まる」

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中国の長期金利が墜落しております。以下は中国国債10年物の利回りチャートです(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。

直近、2024年12月19日は、(ちょっと持ち直して)「1.757%」まで利回りが急落しています。

上掲は日足ですが、ローソク足1本が1カ月の値動きを示す「月足」にすると、以下のようになります。

2024年12月は上掲のとおり、ものすごい落下です。12月は始値「2.019%」で(19日の)終値が「1.757%」ですから、13.0%も下落したのです。

債券ですので、利回り低下は中国国債が売れている、つまり人気でみんな買うからこうなります。

このような利回りの墜落は、中国経済の中長期の景気減速の可能性を示していると考えられます。

中国の景気回復に対する懐疑的な見通しが強くなって、中国市場内の投資家が安全資産である債券に追い込まれ、債券価格が急騰(債権金利下落)した影響が大きい――と考えられます。もっといえば、長期物価下落に伴う景気低迷である「デフレ」に直面しているんじゃないの?――というわけです。


データ出典:『中国 国家統計局』

Money1でもご紹介したとおり、なにせ中国では物価が上がりません。当局は「緩やかに回復」なんていいますが、いくらなんでも緩やか過ぎるやろ――という推移で、11月は前年同期比0.2%上がっただけ(上掲グラフ参照)。

1%台未満の物価上昇率は20カ月目です。何やってんの?(あるいは「本当に上がってんの?」)――という上昇なのです。

また、中国経済の3割を占めるといわれる不動産市場においても低迷が続いています。先にもご紹介しましたが、上掲のとおり、2024年01~11月累計で、不動産投資は-10.4%


↑黄色の線が「新建商品房销售面积(新築住宅の販売面積)」、青色の線が「新建商品房销售额(新築住宅の販売額)」になります。どちらも対前年同期比の増減を示します。

上掲のとおり、01~11月の累計で、不動産新築住宅販売額は対前年同期比「-19.2%」。大きな消費でもある不動産販売が前年より減少しているわけですから、景気がいいわけないのです。

消費の萎縮し、不景気の中、物価が上がらないので――やっぱり中長期的なデフレ懸念が強まっているわけです。「すでにデフレだってば」という識者もいます。

――というわけなので、中国はやっぱり駄目っぽいです。

さらに来月には、満を持してトランプ大統領の再登場です。

(吉田ハンチング@dcp)

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