韓国企業の「中国企業に対する技術的優勢」はもうありません。唯一残ったといっていいのは「半導体」だけです。そのため、韓国は中国半導体企業の動向を恐れています。
「追いつかれた」という話を聞きたくないのです。
韓国メディア『毎日経済』が、中国メディアに出た記事を取り上げ、報じています。オリジナルは、中国の有名なIT系メディア『中関村オンライン』(中关村在线:ZOL)の記事です。
以下に一部を引用してみます。
中国の大手DRAMメーカーである『長鑫存儲』(CXMT)は、DDR5メモリーチップの量産に成功し、現在、複数のDRAMモジュールメーカーが同社製品を使用した大容量DDR5モジュールの販売を開始している。
これは、『長鑫存儲』が主要なDRAMメーカーに追いつくための歩みを加速していることを示している。
DDR5生産と市場進出
現在、DDR5チップを製造できるのは、『サムスン電子』、『SKハイニックス』、『MICRON(マイクロン)』などの世界的に有名なDRAMメーカーのみに限られている。しかし、半導体業界の関係者によると、『長鑫存儲』は最近DDR5の生産を開始し、顧客との取引を進めているとされている。
関係者は具体的なデータを提供していないものの、同社製品の良品率は約80%であると報じられている。
中国国内の販売状況
中国のメモリモジュールブランドである『King Bank』(金百達)や『Gloway』(光威)などは、「国産DDR5」と銘打った32GB DDR5メモリモジュールのオンライン販売を開始した。業界では、これらの製品に使用されているDDR5チップは『長鑫存儲』が製造したものであるとの見方が一般的だ。
『TechInsights』のJeongdong Choi博士は、「私たちはこのDDR5を近々分析する予定です。その市場への影響を注意深く見守る必要があります」と述べている。
また、彼は「『長鑫存儲』はDDR5の開発計画を公式に外部に公表していないものの、DDR5の開発はG3プロセス(線幅17.5nm)を使用していると聞いています」と付け加えた。
(後略)
この中国メディアの記事を、韓国メディア『毎日経済』では、
(前略)
同メディアによると、『CXMT』は最近DDR5の量産を開始し、取引先のバイヤーに対し、DDR5の歩留まりが80%であることを説明しているとのことだ。韓国の『サムスン電子』や『SKハイニックス』のDDR5チップの歩留まりは80〜90%の水準であり、『CXMT』の歩留まりはこのレベルには達していないとされている。
(後略)
と書いています。まだ『サムスン電子』と『SKハイニックス』は負けていない――というのですが、技術力で追いつかれて安値の叩き合いになると、中国企業には絶対に勝てません。
メモリー半導体の方でも、「おしまい」が始まったのかもしれません。
「始まったな……」と、どこかの司令官が言うかもしれません。「……ああ」と答えるべきでしょうか。
↑『CXMT』が公式サイトで公開している「DDR4モジュール」。
「『SKハイニックス』にはHBM(高帯域メモリー)がある」と言うかもしれませんが、それもいつまで持つでしょうか。
その後、科学技術関連の施設や企業が集まる地域として発展し、「中国のシリコンバレー」と呼ばれるまでになりました。現在では最先端技術と研究の集積地となっています。この名前をとったITメディア『ZOL』が設立されたのは1999年のことです。
(吉田ハンチング@dcp)