韓国の文在寅大統領は「クリーンエネルギー政策」を推進しており、「太陽光発電」「風力発電」の再生可能エネルギーを現在の3倍にする、などと宣言。
「2050年にカーボンニュートラルを達成する」という絵空事を掲げています。なぜ絵空事かといえば、↓でご紹介したとおりまるで現実味のない計画だからです。
さて、ここにきて太陽光発電についても暗雲が垂れ込め始めています。
雨後のタケノコのように中小・個人事業主が太陽光発電施設に設置に乗り出し、ここまで来たのですが、残念なことに『韓国電力公社』による、電気の買い取り価格が急落しているのです。
以下をご覧ください。
2020年07月:116.02ウォン/kW
2020年09月:100.01ウォン/kW
2020年11月:79.27ウォン/kW
2020年11月の価格「79.27ウォン」は2020年07月の「116.02ウォン」と比べて「31.7%下落」です。2017年の「186.07ウォン」と比較すればなんと「57.4%下落」したことになります。
なぜここまで買い取り価格が下落したかというと、答えは簡単で、以下のように「事業者がばかみたいに増加したから」です。
2017年:2万1,205
2020年:6万6,938
過当競争になったため、発電した電気の買い取り価格が下落。そのために『韓国電力公社』は大きな黒字になるという思わぬ効果がありましたが――そうなのです、この先、太陽光発電施設を増やすことなどできるのか?という点が問題です。
この件を報じた韓国メディア『韓国経済』は以下のように計算しています。
(前略)
土地代を除いても、太陽光発電施設の建設には㎾当たり150万ウォンが必要である。電力の買い取り価格を80ウォンだとしても、17年経過して初めて設備コストを回収することができる計算になる。
土地購入と設備設置のための資金融資の利子費用の維持・補修費用まで考慮すれば、太陽光発電設備の稼働期間(寿命:筆者注)である20年が経過しても収益を上げるのは難しい。
(後略)
というわけで、太陽光発電施設の寿命である20年まで稼働させても利益を出せない計算になるのです。しかも、これから施設が増加すればもっと買い取り価格は下がるでしょう。
赤字が見えているのに、いったい誰が太陽光発電事業に身を投じようと考えるでしょうか?
ですが、韓国政府は「太陽光発電の普及拡大は成功を収めている」と自画自賛しているのです。ある意味、幸せな方々だといえるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)