寒波が到来しているというのに中国では停電、省エネという事態となっています。これはオーストラリアからの石炭輸入を制限したためだといわれています。中国にとってはマズいことにロシアからの電力供給が止まる可能性があるのです。
12月09日のロシアメディア『Коммерсантъ』によれば、電力会社『InterRAO』は不採算を理由に冬季に中国への電力の輸出を削減、または完全に停止する可能性がある、とのこと。
『InterRAO』は電力輸出の独占企業で、『RusHydro(ルスギドロ)』社から電力を購入してアムール州経由で中国へ販売されています。実は『InterRAO』は中国への売電で十分な利益を得ているのですが、国営会社であるため、当局からの規制があり年間の利益率を5%程度に制限されているのです。
そのため、中国への売電で得た利益は他の不採算部分を補填するために使われ、それについて「不採算だ」と不満を漏らしているというわけです。独占企業が、しかも国営企業のくせに何を言ってるんだという話なのですが、こんなロシア内部の話で電気が止められるかもしれない中国こそいい面の皮です。
この件について報じた中国メディアには、「中国共産党は古い友人にまた刺された」などの感想が出ています。確かに、中国共産党はロシアを「総合戦略協力パートナー」と呼んでいます。
⇒参照・引用元:『Коммерсантъ』「Китайский свет стал в копеечку」
(吉田ハンチング@dcp)