韓国『大韓航空』は助かりました。やっとソウル市のいじめから抜け出せる予定です。
結局「1年以上」ももめているのです!
2020年初め、『大韓航空』は、会社の運転資金に充てるため、ソウル市の鍾路区松峴洞(ソンヒョンドン)に持つ敷地面積「3万7,000平方メートル」の広大な空き地を売却しようとしていました。
ところが、ソウル市が勝手にこの土地を「公園にする」と指定。しかも市場価格より安く売れと強要。その上、支払いは2020年になると強弁。
経営難ですぐに現金が必要だった『大韓航空』は激怒してソウル市を非難し……というのがことの発端です。官による民業圧迫、まさにイジメです。
この後の、現在まで続くすったんもんだの顛末は記事末の「これまでのあらすじ」をご覧ください。
間を飛ばすと、結局『大韓航空』とソウル市は売買契約を結ぶことになったのですが、ソウル市はすぐにお金を振り込むとは最後までいわず(支払い期限を入れることに頑強に抵抗した)、またもめていたのです。
話題の『LH』が登場して「とんち」が出る!
しかし、ここでさすがに韓国政府から「とんち」が出ました。
今「インサイダー土地転がし疑惑」で大騒ぎになっている『韓国土地住宅公社』(略称「LH」)が仲介することになったのです。
(『大韓航空』は土地の売却代金を『LH』から受け取る)
②『LH』が「鍾路区の土地」と「ソウル市の持つ土地」を交換する
(ソウル市は「鍾路区の土地」を獲得)
(『LH』は「ソウル市の持つ土地」を獲得)
上掲のとおり、「ソウル市が持つ他の土地」を用意することで、うまく三者が納得する形になりました(『LH』が「ソウル市の持つ土地」を望んでいたかどうかは分かりませんが)。
2021年08月までにこの内容の契約を締結し、2021年中に「鍾路区の土地」の売却代金は『LH』から『大韓航空』に支払われることになりました。
ソウル市のいじめのせいでなんと1年以上もかかりましたが、『大韓航空』もこれで肩の荷を一つ下ろしたのではないでしょうか。
<<これまでのあらすじ>>
①『大韓航空』は、ソウル市の鍾路区松峴洞(ソンヒョンドン)に敷地面積「3万7,000平方メートル」の広大な空き地を所有している。
②『大韓航空』はこれを「5,000億ウォン」で売却して資金繰りに充てたい。
③ところが、ソウル市が勝手に「この土地を公園にしまーす!」と整備計画を発表。
④当然『大韓航空』は「ふざけるな! オレの土地だぞ」とカンカン。
⑤「じゃあ、その土地買おうじゃないの」とソウル市が相談を持ちかける。
⑥「5,000億ウォンだよ」と『大韓航空』が答える。
⑦「2,000億ウォン(台)で買うよ。それでいいだろ」とソウル市が言う。
⑧『大韓航空』が真っ赤になって怒る。
⑨「ちぇっ。じゃあ公示価格に補償倍率をかけて、4,666億9,300万ウォンで買うよ。あ、建物があるからそれの補償費の4億4,000万ウォンも付けよう。計4,671億3,300万ウォンで買おうじゃないの」とソウル市が言う。
⑩「ふざけんな、時価より安いだろうが!」と『大韓航空』が怒る。
⑪「で(聞いてない)、代金だけど……まず契約金として10%を来年支払って、残りは2022年に支払うよ」とソウル市が言う。
⑫絶句した『大韓航空』が真っ赤になって怒る。
⑬頭にきた『大韓航空』は土地売却のため、競争入札を実施。
⑭ところが! 土地の開発許認可権はソウル市が握っているため、「落札しても開発できない可能性が高い」とどこも入札せず。
まさかの入札「ゼロ」という結果になる。
⑮ソウル市が「それみたことか」とほくそ笑み、公園化を「決まり」にしようと動く。
この間にソウル市民の一部で「これ以上公園は要らない」のデモあり
⑯『大韓航空』がソウル市を「国民権益委員会」に訴える
⑰「国民権益委員会」が調停しようとするもまとまらず
⑱仕方がないので『大韓航空』はソウル市に売却を決める
⑲契約締結日の2020年11月26日になって、ソウル市が急に契約書の文言を変えろとごね、締結は無期限延期となる
⑳『大韓航空』が国土部長官に陳情書を提出
㉑2021年03月11日 or 12日に最終合意式を開催予定
㉒結局、ソウル市が支払期限の明示を拒否
㉓『韓国土地住宅公社(LH)』が仲介役となり、
①『LH』が『大韓航空』から「鍾路区の土地」を購入
(『大韓航空』は土地の売却代金を『LH』から受け取る)
②『LH』が「鍾路区の土地」と「ソウル市の持つ土地」を交換する
(ソウル市は「鍾路区の土地」を獲得)
(『LH』は「ソウル市の持つ土地」を獲得)という解決策を提示。これで2021年08月に本当に契約が締結されたら本件は終了(今ココ)
(柏ケミカル@dcp)