韓国企業に多大な犠牲を強いる政府の「2050カーボンニュートラル」シナリオがよほど腹にすえかねたのでしょう。
2021年10月27日、韓国の経団連といわれる『全国経済人連合会』が強烈なセミナーを開催し、プレスリリースを出しています。セミナーのタイトルが、
と奮っています。つまり、韓国政府のシナリオを非合理的と面罵しているのです。
セミナーのどの登壇者も政府シナリオがいかに実現不可能なのかを痛烈に指摘しているのですが、圧巻はソウル大学『原子力政策センター』研究委員の以下の指摘です。
ノ研究委員は「再生可能エネルギーの拡大には必然的に莫大な系統連結費用と設備費用がかかる」とし、
「シナリオ分析によると、2050年までに脱原発政策を維持し、新再生可能エネルギー比重を80%まで高めれば、電気料金は今より約120%引き上げられ、系統連結、エネルギー貯蔵装置の設置、送配電網の補強などの累積費用が約1,500兆ウォン発生すると推定された」と明らかにした。
これは、エネルギー転換だけで2050年まで、来年(2022年)の政府予算案である604.4兆ウォンの2倍をはるかに超える費用がかかるという意味だ。
ノ研究委員は「アメリカ合衆国、イギリス、フランス、日本、中国など主要国は原子力発電を発電部門のカーボンニュートラルの重要手段として活用する計画」とし「韓国も原子力を排除した炭素中立議論は実現可能性が希薄なため、エネルギーミックス政策の全面的な再議論が必要だ」と強調した。
※引用元は同上
このまま政府のカーボンニュートラルシナリオを強行すると、電気料金は120%上昇、つまり2.2倍になり、政府全体予算の2倍以上、約1,500兆ウォン(約145.5兆円)かかるというのです。
つまり、何度もご紹介しているとおり実現不可能なのです。
(吉田ハンチング@dcp)