「韓国が先進国入りを目指している」件の続報です。
⇒参照・引用元:『MSCI』公式サイト
MSCI指数(MSCI All Country World Index)でどうしても先進国にカテゴライズされたいという韓国なのですが、そのためには『MSCI』に観察対象国に指定してもらい、2年ほど経過観察されなければなりません。
観察対象国になったとしてもそれで区分が先進国と認定されるとは限りません。事実、韓国は2014年に観察対象国からも落ちてそれっきりです。
先にご紹介したとおり、洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官が「私が直々に交渉に当たる」なんて言っていますが、ボスが直に交渉したからいい結果が出るものでもありません(韓国の皆さんはなぜかボス交渉で結果が出すというのが好きですが)。
要は『MSCI』に「先進国にふさわしい市場である」と認められなければならないのです。
韓国は空売り制限をまだ行っている
これまた先にご紹介しましたが、『MSCI』は「いつまで空売り制限を行っているんだ」と韓国市場を指弾しています。
韓国は2020年03月にコロナ禍で株価が暴落した際に、「明日から空売り全面禁止だ」と無茶苦茶な措置をとりました。
しかも、最初は「禁止期間は6カ月」としていたくせに、これをずるずると延長。その上、いまだに一部銘柄でしか空売りを解禁していません。
こんな先進国はありません。
2021年05月03日:空売り一部解禁
まだ空売り制限を続けている
トラタヌなスケジュールを立ています
先進国入りするためにではこのままでは駄目だということで(当たり前だ!)、やっと全面解禁に向けて政府が動き出したとのこと。
本件を報じた『MoneyS』の記事から一部を以下に引用します。
政府が米国のモーガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)先進指数編入のために速度を出している中、証券界では早ければ来月空売りも全面再開が施行されるという展望が出ている。
(中略)
政府で目標とする日程は、2022年06月の観察国リスト登録、2023年06月のMSCI先進国指数の編入可否が決定、2024年06月のMSCI先進国指数編入だ。
(中略)
ハ・インファンKB証券研究員は「政府の目標どおり06月にMSCI先進指数編入観察国リストに登載されるためには、上半期中に空売りを全面再開しなければならない」とし「もっと時期を絞ってみれば、遅くとも5月には施行しなければならない」と見通した。
(後略)
今年の06月に観察対象国入りして、翌年06月に「先進国入りを可決」、翌々年06月には「先進国指数入り」というパリパリなスケジュールを夢想しているようです。
ちなみになぜ06月かというと、『MSCI』の定期会合が毎年06月に開催されるからです。
そのためには「05月には空売り全面解禁しないと間に合わない」とのこと。
韓国の人はなぜ相手がどう考えるのかに思い巡らせないのかが非常に不思議ですが、希望してもそのとおりになるとは限りません。
②英語による説明資料が不足していること
③外国人投資家の登録義務
という『MSCI』から指摘されている課題はクリアできるのでしょうか?
読者の皆さまも韓国の思惑どおりに進行するのかにぜひご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)