マドゥロ政権が「クーデーター失敗」と発表! けどね……
すっかり流行らなくなった社会主義的な政策を取り続けたため、国家経済が破綻し大混乱に陥っているベネズエラ。独裁政権的な色合いを強めている現マドゥロ政権と、「暫定大統領」就任を宣言したグアイド国会議長などの反マドゥロ派が激しく対立しています。
04月30日には、マドゥロ政権の治安部隊と、反マドゥロ派の兵士・市民とが各地で激突しました。05月01日にはマドゥロ政権は「クーデターは失敗に終わった」と声明を出しましたが、マドゥロ政権を終わらせようとする試みはこれからも続くでしょう。
石油埋蔵量は世界一でも貧乏!? だから合衆国のチャンスなのだ
「ベネズエラ」の石油埋蔵量は世界一といわれています。間抜けな政策を取ったために国は破断界を超えましたが、豊富な天然資源がありますからうまくやれば安定した国家に変えることが可能です。特にアメリカ合衆国にとっては、自国の近くに安定した原油供給国ができることは非常に重要です。
対イラン封鎖を続ける合衆国は、イラン分を補填するための原油供給国が必要という面もあります。イランとサウジアラビアが揉めれば……戦争になったりすると、合衆国は当然サウジ側に立ちます。この場合、問題になるのは原油を中東から輸送するのが困難になる可能性がある点です。(現在さっぱり使えない)ベネズエラが使えれば、もしもの時に備えることもできます。
原油価格の高騰に罵詈雑言を浴びせるトランプ大統領の態度から分かるとおり、合衆国は安い原油に依存しています。ベネズエラをなんとか親米的な、安定した国にできればメリットは大きなものになります。合衆国からすれば、国政がないも同然、大混乱の現状はチャンスです。ここを取ることが国益につながる合衆国は、ベネズエラへのコミットメントを(表に出る・出ないはあるにせよ)深めると考えられます。
(柏ケミカル@dcp)