06月18日、次期大統領選に立候補し再選を目指すことを正式に宣言したトランプ大統領ですが、FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)のパウエル議長にはどうしても我慢できないようで、解任する方法はないのか探すようホワイトハウスの法律顧問に指示したとのこと。
⇒参照記事:『Bloomberg』「トランプ大統領、パウエル議長解任の選択肢模索を指示」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-18/PTB2JH6TTDS401?srnd=cojp-v2
かねてより、トランプ大統領は自身の利下げ要求に応えないFRBの態度を苦々しく感じており、その対立は02月ぐらいから明白になっています。
大統領がFRBの議長を解任できるか?といえば、できますというのが答えです。連邦準備法ではその点に疑問の余地はありません。ただし、法解釈として「正当な理由がある場合において」という条件が付きます。
パウエル議長とトランプ大統領は金融政策で意見が合いませんが、これを理由にはできないというのが通常の見方です。何の瑕疵もない(と考えられる)パウエル議長を解任すれば、これはアメリカ史上に残る事件となります。
大統領の狙いは「単なる理事に降格する」こととも報道されていますが、たとえ解任ではなく降格だとしても、前代未聞の事件であることに変わりはありません。いまだかつてそんな目に遭った人はいませんので。
(柏ケミカル@dcp)