世界的な景気後退局面か、という状況で韓国では輸出不振、特に半導体輸出が落ち込んで懸念されています。
韓国は半導体強国と誇りますが、誇れるのはメモリー半導体であって、これは中国の追い上げにあっており、システム半導体の方ではアメリカ合衆国に手も足も出ません。
統計によって数字は異なりますが、システム半導体の韓国企業の世界シェアはほぼ3%です。
メモリー半導体での優位を保ち続けるのは至難の業ですので、努力は続けるにしても、システム半導体のシェアをなんとか上げたいところなのです。
2022年01月02日、産業通商資源部は「2023年度産業技術革新事業統合施行計画」を公表しました。重点的に資金を投入する分野を決めて育成するという文書です。
①未来戦略産業超格差確保:
2022年 5,959億ウォン ⇒ 2023年 6,477億ウォン(+8.7%)②産業供給網安定(新産業通常戦略):
2022年 1兆4,457億ウォン ⇒ 2023年 1兆4,958億ウォン(+3.5%)③主力産業の高度化:
2022年 9,188億ウォン ⇒ 2023年 1兆222億ウォン(+13.1%)④需要志向R&Dイノベーション:
2022年 7,292億ウォン ⇒ 2023年 7,952億ウォン(+9.1%)⑤原発生態系強化:
2022年 1,674億ウォン ⇒ 2023年 1,736億ウォン(+3.7%)⑥エネルギー新産業・新市場育成:
2022年 7,327億ウォン ⇒ 2023年 7,156億ウォン(-2.3%)⑦成長指向型産業戦略支援:
2022年 4,246億ウォン ⇒ 2023年 4,038億ウォン(-4.9%)
前年より予算が減少した分野もありますが、それでも対前年比12.4%増加した5兆6,711億ウォンを投入するとしました。
さらに、産業通商資源部は「半導体強大国」達成のため、今後5年間で340兆ウォンを超える金額の投資達成を目指す――としました。
※企画財政部は不発に終わった「Kチップス法」を補完すべく2022年01月03日「半導体など投資活性化のための支援強化案の推進」プランを公表しました。
この340兆ウォンは韓国政府が出すわけではありません。インフラ支援や税額控除を行うので「企業は投資してね」です。
この投資達成によって以下のような野心的な目標を掲げています。
素材・部品・装備の国産化率:30% ⇒ 50%を達成
5年間で340兆ウォン(約34兆円)というのはそれなりの金額ですが、まず韓国の半導体企業が投資をそれだけの投資を行えるか、というのが疑問です。少なくとも2023年の上半期までは投資が縮小すると見られています。
次にターゲットです。2030年にシステム半導体の世界シェア10%というのはクリアできる目標でしょうか。また、素材・部品・装備の国産化率50%というのも相当に高いハードルといわざるを得ません。
そもそも韓国という国は、基礎技術開発の積み上げのない国。現在の国産化率30%という数字も本当なのか疑問です。超高純度フッ化水素を日本から輸入し、ブレンドして工場に出荷していても国産と計上している可能性などが指摘されています。
まあ頑張ってみてください、としか言えないのですが。
(吉田ハンチング@dcp)