中国メディア『人民日報』によると――、
2024年08月30日、陝西省蒲城市の国家民間航空機試験基地で、2人の試験飛行クルーが約7時間の2回の飛行の後、設定されたタスクを成功裏に完了し、順調に着陸した。
これにより、『中国航空工業集団公司』(AVIC)が独自に開発した大型消防・水難救助用水陸両用機「昆龍AG600」の初の公式検証試験科目が成功裏に完了した。
2023年08月30日の午後、陝西省蒲城にある国家民用航空試験飛行基地で、『中国航空工業集団公司』(AVIC)が独自に開発した大型消火・水上救助用の水陸両用飛行機「鯤龍」AG600が、初の公式検証試験科目である大気データシステム校正(空中水平飛行、横滑り)(通称、対気速度校正飛行)を無事に完了した。
2つの試験飛行チームが2回、合計約7時間の飛行を行った後、予定された任務を達成し、飛行機は無事に着陸した。これにより、AG600は正式に公式認定試験飛行の段階に入った。
(後略)
――とのこと。
独自に開発した大型消火・水上救助用の水陸両用飛行機「鯤龍」AG600というのが、どういう飛行機かというと、以下のようなものです。
着水可能で、離水もできます。
水を機内に積んで消火活動も行うことが可能です。
↑台湾初の国産潜水艦「海鯤」。2023年09月28日に進水式が行われました。
この「鯤龍」という命名は、『莊子』の「逍遙遊」に登場する「鯤」から取っています(以下)。
北冥に魚有り、其の名を鯤と為す。
鯤の大いなる、其の幾千里なるを知らず。
化して鳥と為る。其の名を鵬と為す。
鵬の背、其の幾千里なるを知らず。
怒して飛べば、其の翼は垂天の雲の若し。
是の鳥や、海運れば則ち将に南冥に徒うつらんとす。
南冥とは天池なり。
台湾では潜水艦に使いましたが、巨大な魚「鯤」は、「鵬」という巨鳥になる――というので、水陸両用飛行機にふさわしいとしたのでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)