若干出落ちなネタではありますが、面白いのでご紹介します。
イーロン・マスクさん率いる『Tesla(テスラ)』が人型ロボットに注力しているためなのか、中国では人型ロボットでの「アピール」が続いています。
↑YouTube『Tesla』公式チャンネル「Optimus Navigating Around | Tesla」
「マネする企業」がすぐに乱立し、どんな市場でもレッドオーシャンにしてしまう中国らしいともいえますが、人型ロボットの開発がうまくいっているとは見えません。というのは「不慮の事故」動画が散見されるからです。
例えば、中国語SNSで拡散された以下の動画です。
急に手を振り回して暴れ出し、人間を傷つけるような動きをしますが、すんでのところで止めました。
2025年04月19日には世界初のヒューマノイドロボットハーフマラソンが開催されました。
※「北京亦荘」は北京市大興区にある「北京経済技術開発区(北京亦荘経済開発区)」、通称「亦荘」と呼ばれています。北京市政府が国家レベルで開発を進めている重要なハイテク産業地帯です。
優勝したのは、『北京ヒューマノイドロボットイノベーションセンター』が開発した「天工Ultra」という人型ロボット。身長180cm、体重55kg、最高速度12km/hというスペックで、2時間40分42秒の記録でゴールテープを切りました。
このマラソン大会では、人間が伴走するルールで、「天工Ultra」はほぼ5kmごとにバッテリーを交換して完走しました。
出場したのは20チーム。午前7時30分から1分ごとに間隔を空けて順番にスタートしたのですが、結局6チームしか完走できませんでした。
人型ロボットのハーフマラソン大会は大いに注目を集めましたが、これで中国の技術が高い――などと考えるのは間違っています。いや、人型ロボットや先端技術を実際に手掛けている人こそ冷静です。
『金沙江創投』の朱啸虎さんは「ロボットに宙返りできても、誰がそれに金を払うの?」と述べたことがあります。この発言はロボット産業の発展が抱える核心的な問題を突いています。
商業化・実用化には「何が求められているのか = 需要はどこにあるのか」「基礎技術の積み上げはできているのか」です。
(吉田ハンチング@dcp)