韓国はいまだにどん底景気が続いており、消費と内需が上向きません。
韓国にとって困るのは自動車が売れないことです。
2025年05月の国内販売台数は以下のようになっています。
『現代自動車』:5万8,966台(−5.2%)
『起亜自動車』:4万5,003台(−2.4%)
『ルノーコリア』:4,202台(121.0%)
『KGモビリティー』:3,560台(−11.0%)
(旧『双竜自動車』2023年に社名変更)
『韓国GM』:1,408台(−39.8%)※( )内は対前年同期比の増減
『ルノーコリア』だけが対前年同月比:+121.0%と異常な数字になっていますが、これは新車「GRAND KOLEOS」が好調であるためです。
↑「ルノー グランド・コレオス」。ハイブリッドSUVで燃費「15.7km/L」、排気量1,499cc、システム最高出力245ps、ガソリンエンジン:23.5kg.m/電気モーター:320Nm。今年のSUV3冠王とのこと。
なぜ韓国人がクルマを買わないのかというと、韓国メディア『ソウル経済』は、
(前略)
ある自動車販売関係者は「新車の発売がないことなども05月の販売減少に影響を与えたが、確かなのは車を見にディーラーを訪れる顧客自体が減ったという点だ」と述べ、
「既存の顧客も『生活するだけで精いっぱいで、車を買い換える余裕はない』と、今の車を乗り続けると言う場合が多い」と伝えた。
(後略)
――と書いています。ひと言でいえば「お金がない」です。
自動車の輸出もうまくいっていません。
2025年05月20日に産業通商資源部が公表した「2025年04月の自動車産業動向」から概況を示す表組を以下に引きます。
2025年01~04月累計の自動車輸出額は「238億2,100万ドル」。対前年同期比で「-2.0%」です。
「環境対応車」は「79億7,700万ドル」で対前年同期比で「-2.2%」。こちらも前年割れです。
問題は、上掲の2番目の表組です。
アメリカ合衆国への輸出が、2025年01~04月累計で「106億6,100万ドル」。対前年同期比で「-13.6%」と急減しています。
対EUは「9.7%」増加していますが、残念なことに韓国の自動車メーカーにとってEU市場は北米市場のおよそ1/4しかないのです。
↑2024年通年での韓国自動車輸出の主要地域別シェア。産業通商資源部の公表データを基にMoney1作成。
韓国にとって合衆国市場でシェアが減少することは自動車産業の死命にかかわります。
――だから、韓国の自動車産業はピンチです。
(吉田ハンチング@dcp)