2020年04月29日、韓国メディア『韓国経済』に「気流の変化を確認したHDC産…現代グループも「アシアナ放棄すべし」という記事が出ました。
韓国の財閥「現代グループ」の構成企業である『HDC現代産業開発』が『アシアナ航空』の買収を無期限延期すると決定した、とのこと。
Money1では以下の記事で『アシアナ航空』の置かれている立場をご紹介しました。
少しおさらいしておきますと、『アシアナ航空』は、新型コロナウイルス騒動が本格化する前まで以下のような状況でした。
・2019年の段階からすでに経営難
・2019年に韓国の国策銀行である『産業銀行』と『輸出入銀行』が1兆6,000億ウォンを融資した(そのお金は使ってしまってすでにない)
・韓国の財閥『現代グループ』の『HDC現代産業開発』がコンソーシアムを組んで、『アシアナ航空』を『錦湖産業』から買収することが決まっていた
・そのために、2019年12月には「『アシアナ航空』の株式売買契約と新株引受契約」も交わしていた
つまり、『アシアナ航空』は『HDC現代産業開発』の傘下に入り、再生するはずだったのです。それが新型コロナウイルス騒動で、さらに経営が傾きました。
しかし、この買収が進めばなんとか再生するだろうと、04月21日、『産業銀行』と『輸出入銀行』が総額「1.7兆ウォン」の支援を決めました。
ところが! ついに『HDC現代産業開発』が卓袱(ちゃぶ)台をひっくり返し、買収を無期限延期したのです! 事実上『アシアナ航空』を見捨てたわけです。
これで『アシアナ航空』は国の支援だけを頼りに自力更生するしかなくなりました。また国策銀行からしても、1.7兆ウォンの資金を突っ込むと表明した後ですので、立ち直るまで付き合うしかないでしょう。
もしいくら資金を突っ込んでも回復の兆しが見えないのであれば、やはり『アシアナ航空』は底なし沼ということになります。国策銀行側は『HDC現代産業開発』に怒り心頭ではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)