「四月危機」が韓国企業を襲っており、どの業種からも支援要請が挙がっています(要はお金を回してくれということです)。中央銀行である韓国銀行は民間との取引はしませんので、支援に当たらされるのは、国策銀行である『韓国産業銀行』『輸出入銀行』、特に『韓国産業銀行』です。
これまでMoney1でご紹介した中から国策銀行に支援を求める業種・企業をピックアップしてみます。
自動車業界⇒総額33兆ウォンの支援要請
・『双竜自動車』⇒破綻寸前。オーナー会社のインド企業『マヒンドラ&マヒンドラ』が2,300億ウォンの支出を拒否。必要な資金を5,000億ウォンと計算しており、2,700億ウォンを産業銀行を支援してもらう腹づもりだった。その計画がご破算状態
航空業界
・『大韓航空』⇒破綻寸前(04月末に資金が枯渇する予定)先月調達した6,000億ウォンがもうない・『アシアナ航空』⇒すでに破綻状態といっていいレベル。買収を決めた『HDC現代産業開発』から債務免除(or延期)の支援要請(との報道アリ)。昨年産業銀行が支援した1兆6,000億ウォンがもうない
・LCC⇒3,000億ウオン規模の金融融資プログラム
観光業界⇒1,000億ウォン規模の無担保特別融資(稼働中:02月末~04月10日までで829億ウォンの申請,04月中に枠を使い切ると推測される)
海運業界⇒600億ウォンの緊急経営資金プログラム新設
原発産業
・『斗山重工業』⇒すでに1兆ウォン投下・あと1兆ウォン要る※のではとウンザリ
※2020年04月19日、追加供給資金は「1兆ウォン未満」になるとの報道が出ました石油精製企業
毎日赤字を積み上げている状況。第1四半期の赤字は約3兆ウォンと推定されている。業界は「支援してくれないかなぁ」と秋波を送っている(金額不明)証券会社⇒追い証、社債償還不可で崖っぷち。韓国銀行が史上初の「社債を担保に上限10兆ウォンを貸してやらぁ!」と特別融資プランを決めたため、一応国策銀行は難を逃れた格好になっている
債権市場安定基金⇒20兆ウォン
株式市場安定基金⇒10兆ウォン
※上記2件は他の金融機関・証券会社などと一緒に拠出し、すでに稼働中
というわけで、ピックアップしただけでも最低50兆ウォンは要りそうです。しかし、それでも足りるかどうかはあやしいと言わざるを得ません。他業種、他の企業も資金難に直面していますので、どこまで救えるのかは全く不明です。
(柏ケミカル@dcp)