韓国の賃金が高くなり過ぎて、韓国には製造拠点を置けないと韓国企業がどんどん海外進出しています。また、一度海外に拠点を移した企業は二度と韓国内に戻ってきません。
実際、韓国の「最低賃金」の上昇は異常と思えるほど急です。
上掲は、2020年06月19日、民主労組が出した2021年度の最低賃金要求「1万770ウォン」をご紹介したときに掲載したグラフです。
現在、韓国の2021年度の最低賃金交渉は山場を迎えています。2020年07月01日に行われた最低賃金委員会の第4回総会では、
労働者側は「16.4%アップ」の「1万ウォン」
経営側は「2.1%ダウン」の「8,410ウォン」
を提示しました。
「上げろ」という話と「下げろ」という話ですから、これはまとまりそうにありません。
日韓で最低賃金が逆転するかも……という話
このままいけば、日本と韓国で最低賃金が逆転するかも……という記事も出ています(しかも日本の『JBpress』)。
1万ウォンは日本円に換算すると「901.55円」です※1
日本の厚生労働省によれば、日本の「令和元年度地域別最低賃金改定状況」によれば、日本の「全国加重平均額」は「901円」です。
⇒参照・引用元:『日本国 厚生労働省』公式サイト「地域別最低賃金の全国一覧」
ですので、小数点第一位を四捨五入すれば1万ウォンは「902円」となり、確かに韓国の最低賃金が日本の最低賃金を抜くことになるでしょう。
しかし、16%もの賃金上昇は異常なことで、「1万ウォン」が通れば、韓国内で雇用を継続することができずに廃業する中小企業、自営業者がまた増えるでしょう。
最低賃金が上がっても雇用が喪失するような事態になりそうですが、そうなっても「雇用大統領」である文在寅大統領はいいのでしょうか。
韓国というのは実に不思議な国です。
⇒参照・引用元:『韓国経済』「来年の最低賃金労働界1万ウォンvs経営界8410ウォン」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
⇒参照・引用元:『JBpress』「日韓逆転も…韓国労組、最低賃金16%引き上げを」
※1ウォン円換算は2020年07月06日の「1ウォン=0.090円」を用いました
(柏ケミカル@dcp)