韓国株式市場が下落トレンドに入ったと見られ、これがどこで底を打ち、どこまで回復するのかが注目されています(チャートは『Investing.com』より引用:以下同/日足)。
2021年10月15日には跳ね返っているのですが、下りのチャネルラインの上には出ておらず、再上昇にはまだ足りません。また、水平の支持線がどこまで信用できるのかが問題です。
韓国取引所によれば、先月に個人投資家が買い越した上位10銘柄を仮に13日まで保有したと仮定した場合、その収益率は「-9.8%」となるとこのこと。つまり約10%の含み損を抱えた状態です。
『Kakao(カカオ)』(-10.4%)
買い越し第3位:6兆2,000億ウォン(約6,014円)
『Kakao Bank(カカオバンク)』-26.8%
上掲のとおり、同期間中の買い越し金額トップは「1兆5,300億ウォン」で『カカオ』ですが、収益率は「-10.4%」、インターネット銀行大手『カカオバンク』は3位ながら「-26.8%」で大きな含み損を抱える結果となっています。
この2銘柄のチャートは以下のようになっています。
直近最高値は2021年06月24日の「始値:17万2,000ウォン」ですが、現在は10月15日の「終値:12万2,000ウォン」まで下落しています。22兆2,536億ウォン(約2兆1,568億円)が蒸発しました。
08月06日にIPO(新規株式公開)を果たした『カカオバンク』ですが、08月20日の「始値:9万2,800ウォン」を頂点に右肩下がりでここまできています。15兆5,378億ウォン(約1兆5,070億円)が蒸発しました。
この『カカオ』2銘柄だけで2021年の最高値から現在まで37兆7,712億ウォン(約3兆6,638億円)が飛んだことになります。
韓国株式市場は下落トレンドとなっており、含み損を抱えている個人投資家が多いと推測されますが、反発してまた天井を目指し、再上昇するかは見物です。リスクオフに振れれば、韓国株式市場から資金が抜けることは必至だからです。
(吉田ハンチング@dcp)