「合意なきEUからの離脱」が目前に迫っていますので、欧州各中央銀行の動きも慌ただしくなってきました。特にイギリスの中央銀行である「イングランド銀行(Bank of England)」が注目されています。
『Bloomberg』の報道(英『Financial Times』紙からの引用ですが)によれば、イングランド銀行は、イギリスの一部の銀行に対して「市場の暴落に備えて、現金化しやすい資産を3倍に増やす」よう指示したとのこと。イングランド銀行の健全性監督機構(PRA)が、
銀行が相互の資金融通を停止するような重度のストレスを通常の30日でなく、100日間十分乗り切れる流動性資産の保有を一部の金融機関に義務付けた
という説明もあり、かなりの「状況」を想定していることが分かります。ただ、一部の識者からは「それでもまだ足りないのでは?」という指摘も出ています。「合意なき離脱」が現実になると、その衝撃がどのような規模になるのか分かりません。イギリス銀行株のショートに張っているファンドもありますが、さてうまくいきますでしょうか?
⇒引用元・参照記事:『Bloomberg』「英中銀、流動性資産3倍に増すよう指導とFT-合意なき離脱に備え」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-11/PO6EA66TTDS801
(柏ケミカル@dcp)