韓国が日本の福島原発処理水に難癖をつけている件ですが、2022年01月19日に日韓のブリーフィングが行われました。
韓国はしつこく日本の外務省にかみついています。本件について韓国の外交部が出したプレスリリースを見てみましょう。以下です。
<<以下和訳>>
□韓国政府は、1月19日(水)午後、日本の『東京電力』が去る12月21日に『日本原子力規制委員会』(NRA)に提出した福島原発汚染水(原文ママ:筆者注)の海洋放流設備など関連実施計画について、日韓間のブリーフィングセッションを行いました。□今回のブリーフィングセッションは、『東京電力』が提出した実施計画に対する日本側の説明と私たち側の質問と日本側の回答で行われました。
○『韓国原子力安全委員会』は、『韓国原子力安全技術院』の安全性レビューチームを通じて実施計画に対する技術的検討を進めてきました。
□今回のブリーフィングセッションで、韓国側は『東京電力』が提出した実施計画に対する関係省庁および関連機関専門家の一次的検討結果に基づいて、技術的疑問点を提起し、さらなる検討のための資料を要求しました。
○また、日本側が十分な協議なしに海洋放流推進のための手続きを強行していることに対して再度懸念を表明しつつ、汚染水処分計画全般について両国間の十分かつ実質的な議論の必要性を強調しました。
□政府は、今後も関係省庁TFを中心に、福島原発汚染水問題に対して国民の健康と安全を最優先に積極的に対応していきます。終わり。
⇒参照・引用元:『韓国 外交部』公式サイト「福島原発汚染水実施計画関連日・日間実務ブリーフィングセッション開催」
「日本側が十分な協議なしに海洋放流推進のための手続きを強行」と書いていますが、韓国政府は科学的根拠に基づかない主張をしているので、協議などしても無駄です。
自国の『原子力学会』が「問題なし」と評価したことも無視して、日本に言いがかりを付けているので、そもそも話し合いの場を持つこと自体が無駄なのですが、「きちんと説明をしましたよ」と後で言えるようにしておくのは大事なことです。
※韓国の『原子力学会』が処理水について「無視できるレベル」と評価した文書については以下の過去記事を参照してください。
「両国間の十分かつ実質的な議論の必要性」とも書いていますが――必要ではありません。韓国が非科学的な主張をしているので、議論がかみ合うわけはありませんので。
では次に、日本の外務省のプレスリリースです。
1月19日、東京電力福島第一原子力発電所(東電福島第一原発)のALPS処理水の現状に関する韓国政府向け説明会をテレビ会議形式で実施しました。(当方:外務省、経済産業省、東京電力、先方:国務調整室、外交部、原子力安全委員会、原子力安全技術院、海洋水産部等の関係省庁)
冒頭、外務省、経済産業省及び東京電力から、2021年12月21日に東京電力から原子力規制委員会に提出された東電福島第一原発の実施計画変更認可申請の概要につき説明を行った後、出席者との間で質疑応答が行われました。
日本側から、今回の申請の内容は、2021年4月のALPS処理水の処分に関する基本方針を受け、2012年に申請し翌年認可された、東電福島第一原発の廃炉等を進める上で必要な設備等に対する実施計画を一部変更するものである旨説明しました。
また、日本側から、今回の申請内容は、今後、原子力規制委員会による公開の審査会合で審査され、原子力規制委員会は取りまとめた審査書案についてパブリックコメントの手続に付すとともに、審査のプロセスと内容についてはIAEAによるレビューを受けることとなる旨丁寧に説明しました。
我が国としては、今後も関係省庁等が一体となって、東電福島第一原発の状況についての情報を国際社会に対して透明性をもって丁寧に説明していく考えです。
⇒参照・引用元:『日本国 外務省』公式サイト「東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の現状に関する韓国政府向けテレビ会議説明会の開催」
「丁寧に説明」という記述に外務省の嫌味を感じずにはいられません。
「何度丁寧に説明しても理解しねえ」のが分かっていますから。
韓国が科学的事実を認めないので、相手にしても仕方がありません。日本は『IAEA』(International Atomic Energy Agencyの略:国際原子力機関)の了解を得て淡々と処理水の措置を進行するだけのことです。
日本は冷静に粛々とやるべきことを進めます。韓国に止めることはできません。
繰り返しになりますが、後々「これだけ懇切丁寧に説明しました」と言うためにも、このような説明会は積み重ねておくべきでしょう。
韓国に何度も同じ話を説明しなければならない関係者の皆さんは砂をかむような思いをされていると思いますが、実際に海洋放出が開始されるまでは油断なきようにお願いしたいものです。
(吉田ハンチング@dcp)