念のために冒頭でお断りしておきますが、筆者が「韓国を三等国だ」と述べているのではありません。韓国のメディアが自分で自国のことをそう言っているのです。
何度かご紹介していますが、いつもは「韓国は誇らしい」とばかり書きがちな韓国メディアですが、急転直下「ダメだぁ」と非常に落ち込む記事を出すことがあります。
「精神的に不安定なのか」と突っ込みたいところですが、韓国メディア『新東亜』に「韓国は三等国だぁ」と落ち込む記事が出ました。
「韓国は三等に近い二等国だ」という主張
該当記事から以下に一部を引用します。
米・中覇権競争時代にアメリカ合衆国は対中国経済・軍事封鎖網への寄与度を中心に同盟を格付けしている。
1等級は常設「通貨スワップ」対象国である欧州連合(EU)、イギリス、日本、カナダ、スイスだ。
2等級国家群は、対中国包囲網の先鋒に立ったオーストラリア、インド、ニュージーランド、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール、ブルネイ、フィジー、韓国などだ。
3等級は米国連邦準備制度(Fed・連준)と常設FIMA Repo Facility(以下FIMA)を結んだ国家だ。
韓国は2等級国家だがアメリカ合衆国と通貨スワップを結ぶことができなかった。
2等級の国家群に入っているが、実状は3等級に近いわけだ。
(後略)
合衆国が同盟関係にある国家を格付けしている――という主張は、まあうなずけます。同盟関係とひと口に言っても「重要な同盟関係」「一応の同盟関係」など重み付けがあって当然です。
しかし、その次の1等級・2等級・3等級の分け方は非常に雑な上に恣意的な分類です。ひと言でいえば「それはあなたの気持ちではありませんか」と言いたくなるような分類です。
ハードカレンシーを持つ国で常設ドル流動性スワップを締結している国
2等級
対中国包囲網の先鋒に立つ国
3等級
常設FIMA Repo Facilityを締結している国
等級と呼んでいるからには、「1から順番に合衆国にとっての重要度が落ちる」と考えているのでしょうが、なぜ「常設FIMA Repo Facilityを締結している国」が「対中国包囲網の先鋒に立つ国」より下と判断されるのがよく分かりません。
そもそも、自国を2等級と位置づけていますが、韓国は「対中国包囲網の先鋒に立つ国」としての覚悟を見せたことなどあるでしょうか。
中国の報復を恐れ、二度とTHAAD事態に陥らないように中国を慮りながら「雰囲気で自由主義陣営国をやっている」というのが韓国ではありませんか。
もし韓国が(合衆国にとって同盟の)3等級国だというのなら、それは覚悟がない韓国自身のせいです。
韓国はマイナス分をまず埋めなければならない
同記事ではこの後に「韓国に少しずつ背を向けるアメリカ」という小見出しが入り、朴槿恵(パク・クネ)・文在寅政権が行ったことを振り返っているのですが、自国が行った不義理が認知できているのなら、合衆国が韓国に背を向けるのも当然と分かりそうなものです。
しかし、その段落の結びは以下のようになっています。
(前略)
今では合衆国が韓国のQUAD加入を負担にし始めたわけだ。米韓通貨スワップも今では不可能に近い。
(後略)
そもそもハードカレンシー国でもない韓国と『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)がドル流動性スワップ(韓国側呼称は「通貨スワップ」)を締結するはずがないのですが、
それは置くとしても、
朴槿恵(パク・クネ)・文在寅大統領が二代に渡って合衆国との同盟関係を毀損するような動きをしたので、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が突然親米に舵を切ったとしても、合衆国が韓国をうろんな国と見ても当然です。
韓国はこれまでのマイナスを埋め合わせることを行い、「ゼロ」地点まで戻すことが先です。その上でナニをするかが(合衆国から)問われているのです。
そのような状態で、「通貨スワップは締結してもらえますよね?」などと合衆国に言っても、合衆国からすれば「ナニ言ってんだこいつ」になるに決まっています。
もう何度だっていいますが、韓国というのは「同盟関係がどういうものであるのか」を全く理解していない国なのです。
(吉田ハンチング@dcp)