2023年04月13日(現地時間)、『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が面白い発言をしていますので、ご紹介します。
李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、G20中央銀行総裁会議、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)・世界銀行グループ(WBG)春季会議に出席するため、アメリカ合衆国・ワシントンと訪問していらっしゃいます。
『Bloomberg』の記者から「シリコンバレー銀行」(SVB)の破綻について質問され、ユニークな回答がありました。
↑『Bloomberg』のインタビューに答える李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁。『Bloomberg』紙のサイトで動画が公開されています/スクリーンキャプチャー
李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は、「(『シリコンバレー銀行』のような破綻事態が発生したら)米国より預金引き出し速度が100倍は速いだろう」と述べています。
その理由というのは、「韓国は合衆国より進んだ世界最高水準のデジタルインフラを備えているから」だと言っています。
韓国で取り付け騒動(bank run)が発生したら、世界最高水準のデジタルインフラを用いて、預金者の皆さんが急速に預金を引き出すだろう――という話です。
逆にいえば、危なくなったらそのインフラを使って預金流出を阻めることにもならないでしょうか。
ともあれ、そのような取り付け騒動が韓国で起こらないようにしたいところです。先にご紹介したように『セマウル金庫』に流動性の懸念があるようですが(金融監督院は「大丈夫」といっています)。
「韓国で取り付け騒動は起きないよね?」
先にアメリカ合衆国『シリコンバレー銀行』が破綻する際にはbank run(バンクラン:取り付け騒ぎ)が起こりましたが、まさか韓国でも起こるんじゃあるまいな――という報道が出ています。取り付け騒ぎは、銀行が危ないと聞いた預金者が、お金を引き出...
(吉田ハンチング@dcp)