中国が「韓国と仲がいいフリ」をする。

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2023年05月26日、アメリカ合衆国・デトロイトで『アジア太平洋経済協力体』(APEC)通商長官会議が行われました。

先に米中、商務部担当のTop同士、直接対決が行われたのをご紹介しましたが、中国韓国でも直接対決がありました。

ただし、Top同士ではありません。韓国側は産業通商資源部の李昌洋(イ・チャンヤン)部長ではありませんでした。安徳根(アン・ドククン)通商交渉本部長が会談に臨んでいます。

以下が中国の商務部が出したプレスリリースです。

05月26日、王文濤(おうぶんとう)商務部長は、米国デトロイトで開催された第29回『APEC』貿易大臣会合において、韓国の産業通商資源部の安徳根(アン・ドククン)通商交渉本部長と会談を行いました。

双方は、産業サプライチェーンの安定性を維持し、二国間、地域、多国間領域での協力を強化することについて意見交換を行いました。

王文濤は「両首脳の戦略的指導の下、中韓の経済・貿易関係は深化・発展してきた」と述べた。

また「中国のハイレベルな対外開放の推進は、韓国を含む世界のすべての国々に新たな機会を提供することになる。

中国は、韓国と協力して二国間の貿易・投資協力を深め、産業チェーンのサプライチェーンの安定性を維持し、二国間、地域、多国間の経済・貿易協力を共同で新たなレベルまで促進することを望んでいる」とした。

安徳根(アン・ドククン)は「近年、韓中経済貿易関係の重要性が高まっており両国の緊密な協力関係は、世界のサプライチェーンの安定と円滑な流れを確保する上で重要な役割を担っている」と述べた。

また「韓国は、二国間の経済・貿易協力関係をさらに深化させ、地域および多国間の枠組みの下での両国の協力分野を拡大することを望んでいる」とした。

双方は、半導体産業のサプライチェーンにおける対話と協力を強化することで合意した。

⇒参照・引用元:『中国 商務部』公式サイト「王文涛部长会见韩国产业通商资源部通商交涉本部长安德根」

先の合衆国との会談についてのプレスリリースとは違い、韓国側が何を言ったのかが書かれています。

これは韓国側が「中国との協力を志向している」と明確に述べたためでしょう。限韓令が始まったという兆しが表れているため、韓国は中国をなだめるのに必死になったと見られます。

もう一つ。中国は、「韓国が腹を見せてキャンと鳴く」のが分かっているので、韓国を自由主義陣営国を分裂させるコマとして使いたいのです。

G7を中心とした自由主義陣営国の影響力が及ぶ国を減らすことを企図した、いわば離間策です。

「自由主義陣営国側と見られている韓国は中国と協調し、仲良くするつもりなんだ」という――このようなプレスリリースを出すことで、自由主義陣営国にくさびを打ち込む意図があるでしょう。

韓国は中国の味方だよ」というアピールです。

中国は、腹の底では苦々しく思っていても、「ここは韓国と仲のいいフリをしよう」とていを整えたと見えます。

中国からすれば、自由主義陣営国から切り離してさえしまえば、韓国などいつでも、どのようでにも処分することができます。

ネコナデ声を出して、とにかく群れの外に連れ出し、遠ざけることができれば「中国の勝ち」です。

これにノって大統領が中国を訪問し、天安門の上に習近平と一緒に立つようなことがあると、本当の意味で韓国はおしまいです。

もっとも最終的には韓国が決めることなので、中国に抱擁されるのが幸せだと思うのであれば、そうすればいいでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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