2023年07月25日、中国外交部の定例記者ブリーフィングで傑作なやり取りがありました。質問した記者がロシアメディア『RIAノーボスチ』というのも面白い点です。
以下に中国外交部のプレスリリースから引用してみます。
『RIAノーボスチ』記者:
イタリアのメディアは、イタリアが「一帯一路」イニシアティブから離脱し、対応する覚書を更新しない意向であると報じている。 外交部のコメントは?毛寧:
「一帯一路」イニシアティブは、中国とイタリアの実務協力の新たなプラットフォームを構築し、一連の互恵・Win-Winの成果を生み出した。「一帯一路」イニシアティブの下での協力の可能性をさらに追求することは、双方の利益となります。
毛寧報道官もさすがに「ぐぬぬ……」と回答に困ったでしょう。イタリアが「一帯一路やめます」と決意が固いのであれば、引き止めようがありません。
「一帯一路はイタリアの役に立ちますよ」という回答にとどまっています。あまり説得力のあるレスポンスにはできませんでした。
お金がない中国は、EUへの「お金くれ」という働きかけをやめないでしょう。
しかし、EUは中国に対してニコニコ笑ってみせつつ、de-risking(デリスキング)という名の「脱中国」を推進するつもりです。
性根のねじくれた欧州の皆さんを相手にするのは、さすがの中国も大変でしょう。ましてや、お金を引っ張るとあっては。
それにしてもイタリアは風のように去っていこうとしています。
(吉田ハンチング@dcp)