金融情報会社『F&G』が興味深い予測データを出しました。
2024年第1四半期には、韓国の4大金融ホールディングス、すなわち『KB(国民銀行)』『新韓(銀行)』『ウリィ(銀行)』『ハナ(銀行)』の全てで純利益が激減するだろう――というのです。
なぜそんなことになるかというと、韓国の金融監督院が例の「ELS」問題で、「賠償金を支払え」と金融機関に強要したからです。
(よせばいいのに)元本割れの損失を被ったELS購入者に対して販売会社が賠償金(?)を支払う方法で話が進んでおり――当然これは銀行などの業績を直撃することになるのです。
2024年第1四半期の当期純利益の予想金額は以下のようになります。
『新韓銀行グループ』が「1兆2,933億ウォン」。いい業績じゃないかと思われるかもしれませんが、これを対前年同期比での増減にすると以下のようになるのです。
4大グループ全部が対前年同期比割れで、『KB国民銀行グループ』に至っては、なんと「18.2%」も純利益が減少するのです。
これも、支払わなくてもいい「賠償金」なるものを支払うことになったためです。
先にご紹介したとおり、世界的な格付け会社『Fitch(フィッチ)』、『Moody’s(ムーディーズ)』は「ばかなことをすれば韓国の銀行圏の信用格付けが下がるかもしれないぞ」と警告していました。
上掲の先記事でも引いたとおり、『Fitch(フィッチ)』は「損失の補填によって(韓国の主要金融機関の)2024年の営業利益が6~34%減少する可能性があると推定」とまで指摘しているのです。
「それでもいくのさマリン」と韓国の金融当局が決めたので銀行の利益が減るという、まあ当然の予測が韓国内でも出た――というわけです。
もちろん『F&G』の予測なので外れるかもしれません。
しかし、実際に利益が激減し、「それみたことか!」と信用格付け会社が韓国の4大金融グループの格付けを低下させたら、韓国政府はその責任を取れるのでしょうか。
これは、まさに韓国のカントリーリスクを如実に示しています。
韓国という国は、投資の損失を金融機関に押し付け、補てんさせる国なのです。世界的にも最高に格好悪い話で、誰が韓国で金融業などやりたがるでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)