斜め上の、その横にある国「中国」に目を向け、外貨準備高を確認してみましょう。外貨準備は、通貨安から国がドボンになることを防ぐためにも重要なお金です。タンス預金みたいなものだ、などと言われることもありますがあった方がいいことは確かです。
中国の中央銀行『中国人民銀行』(英語では「People’s Bank of China」になります)の発表によれば、中国の外貨準備は2020年01月20日時点で以下のようになっています。
外汇储备……3兆1,154.97億ドル
(Foreign currency reserves)
基金组织储备头寸……83.76億ドル
(IMF reserve position)
特别提款权……110.96億ドル
(SDRs)
黄金……992.40億ドル
(Gold)
其他储备资产……0.11億ドル
(Other reserve assets)
計:3兆2,342.20億ドル
公表が、Deposit(預金)、Securities(証券類)などと分かれておらずひっくるめて外汇储备(Foreign currency reserves)とされているため、詳細は不明です。
ただし、アメりカ合衆国財務省が合衆国公債を各国どのくらい保有しているかを毎月公表しているので、このうちいくらが合衆国公債かは分かります※。
合衆国財務省のデータによれば、11月末時点で中国は「1兆892億ドル」の合衆国公債を保有しているので、そこから大きな変動がないとすれば、ざっくり2兆ドルがそれ以外、Deposit(預金)、合衆国公債以外のSecurities(証券類)ということになります。
基金组织储备头寸(IMF reserve position)と特别提款权(SDRs)についての詳細は別記事を参照してください。
面白いのは金について「黄金」と表記している点です。また金の保有量が多いことに驚きますね。日本の外貨準備では金は389.76億ドルなので、日本の2.5倍も金を保有していることになります。
計3兆2,342億ドルという外貨準備は莫大なものです。ただ、これが本当にあるのかという指摘、盤石ではないという指摘が識者からあることは述べておかなければならないでしょう。
※ただし、合衆国財務省の公表は締まってから45日後あるため1月末時点のデータが分かるのは3月半ばになります。
⇒データ引用元:中国『外国為替管理局』「Official reserve assets」
追記
中国のこの外貨準備は01月末時点ではなく01月20日時点ですので修正いたしました。誠に申し訳ありませんでした。2020年02月18日
(柏ケミカル@dcp)