中国「株価暴落」引き起こした惨状。

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中国では悲惨という他ない状況が現出しています。日本でいえば「中央線が止まる」みたいな話です。

中国株の暴騰からの下落で資産を喪失する人が増加し、ビルから身を投げる人が多発している――という情報が中国SNS上に増えています。とてもお見せできない動画もあり、ひどい状況です。


↑恐らく最もひどい動画。2024年10月09日、中国山西省太原市万柏林区の下元二小区で「高国輝」という男性が借金をして株を購入し、自己資金に加えて借りた4百万元以上を投資していましたが、自分の購入した株が急落したのを見て錯乱し、ビルの屋上から……と投稿されています。『X』アカウント「罗翔」さんの投稿

四川省成都市では「株で全財産を失った投資家たち」がビルの屋上で飛び降り自◯を図ろうした――とする事件が伝えられています。

10月11日には、SNSで「株で大損した人々」がビルの屋上に集まり、現場には救助用のエアマットや救急車が待機している動画が出ました。

先に「何もかも失った」と泣きわめく中国人投資家についてご紹介しましたが氷山の一角に過ぎません。中国語SNS上には、絶望した投資家が嘆く動画があふれています。

ある人は激怒し、ある人はすすり泣き、またある人は全てを諦めたような表情をしています。

King
成都の友人が1.6億元を失った

空白処(作者)
「そうなんだ?」

「全財産の60%を失い絶望している」と投稿するがいれば、「成都の友人が1.6億元を失った」と言う人もいます。

中国本土SNSには、10月08日、浙江省寧波市江北区で株取引に失敗して破産した投資家が、大閘南路500号の商業施設で飛び降り自◯した――というニュースがネットで急速に広まりました。

小明
「休暇前に家を担保にして、10倍のレバレッジで5000万元を投資したけど、全額を投入してしまった。まさか一日で破産するとは思わなかった。心はとても静かだ。これは自分の選択で、誰のせいでもない。おそらく、平穏が自分の帰るべき場所なんだろう」

「休暇前に家を担保にし、10倍のレバレッジで5,000万元を投資したが、一日で破産した」というチャットが残っている――とネット上で拡散されました。

損失を抱えることになったのは、暴騰局面でネット上に「今がチャンス」と素人を煽る書き込み・動画が溢れたのも一因です。

「遅れてたまるか」と国慶節の連休中に無理に借金をして「玉」をつくって資金投入、連休明けに突っ込んだ人多数だっためと思わます。

そこでドンと下落がきたため、レバレッジを効かせてお金を投入した人にスグに追証が掛かり、用意できない場合には反対売買で一気に刈り取られたのです。

2024年10月09日、『Bloomberg』は「中国株市場では国慶節(建国記念日)に伴う大型連休明けにトレーダーがリスクを拡大し、レバレッジを利かせたポジションが10年余りで最速のペースで増加した」という記事を出しています。

『CHINA FUND』は以下のように説明しています。
(前略)
このようなアプローチとは対照的に、リスクに寛容なトレーダーは、より多くの取引を行うことをいとわず、また、リターンの可能性を高めるためにレバレッジを使用することもいといません。

例えば、ブローカーから資金を借りるだけで、わずかxドルをテーブルに置ねば10倍または20倍のポジションを管理することができます。

言うまでもなく、利益を生み出す可能性は飛躍的に高まりますが、下落の可能性も同様に高まります。

言い換えると、レバレッジをまったく使用しないバイアンドホールドトレーダーの場合、投資した株式が文字通りゼロにならないと資本を失うことはありません。

その反対に、例えば2桁のレバレッジを使用するトレーダーの場合、1桁の価格低下で完全に資金を失う可能性があります。

そのため、もちろん最終的に「勝利」する人は、平均的なポジショントレーダーよりも多くの成果を挙げることができますが、勝者だけを見ることは一種の生存者バイアスを表し、これを行うトレーダーは、レバレッジ取引の成功事例ごとに、多くの場合無視される複数の損失事例があることを理解していません。

『金融時報』によると、金融監督当局は商業銀行に対し、投資家のリスク管理と保護を強化し、レバレッジ管理を厳格にするよう指導を行った――とのこと。

中国人は博打好き――などといわれますが、限度というものがあります。無茶苦茶です。

(吉田ハンチング@dcp)

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