2025年01月19日、「尹大統領を釈放せよ」と集まったデモ隊の一部が暴徒化し、韓国・尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の拘束令状を発付したソウル西部地方裁判所に突入。
大統領が拘置所に収監されたことに怒った市民は、警察部隊の制止を突破して裁判所内部に侵入して什器などを破壊しました。
韓国メディア、また政党も「暴力はいかんよ」とのコメントを出していますが、政府与党『国民の力』の元最高委員を務めた金在元(キム・ジェウォン)さんが自身のFacebookに書き込んだ投稿が物議を醸しています。
現在は削除されて、
「わが党はソウル西部地方法院での暴力事件のような違法行為は、いかなる場合も容認しないことを明確にしており、私も同様にこのような暴力事件にはいかなる場合も断固反対します」
と釈明の文となっていますが、元の投稿は以下のようなものでした。
「過去47日間、尹大統領は漢南洞の官邸を要塞として、自らの聖戦を開始した。
これからその戦いは監獄の中で続けられるだろう。
尹大統領の孤独で厳しい聖戦に参戦するアスファルトの十字軍は、盛大な軍勢を起こした」
「その聖戦の相手は、当然ながら『反国家勢力』の首魁である李在明(イ・ジェミョン)だ。昨夜、李在明は尹大統領の拘束の知らせに快哉を叫んだに違いない」
「私は確信している。『死せる孔明、生ける仲達を走らす』ではないか。
監獄に囚われた尹錫悦が、怪物である李在明を引きずり下ろすだろう。
その日こそが、この聖戦の終わりだ。この聖戦が始まった瞬間から、李在明の運命は必然的にそう定められてしまった」
「私は尹錫悦大統領の勝利を心から願っている。そして共に立ち上がった十字軍の戦士たちに敬意を表する」
三国志のエピソード「死せる孔明、生ける仲達を走らす」から引いている点がユニークです。
「死せる尹錫悦、生ける李在明を走らす」――というわけです。
政治的に死んだと目されている尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが、すっかり帝王気取りの李在明(イ・ジェミョン)さんを慌てさせるというのは、『国民の力』議員からすれば愉快なことでしょう。
正直な気持ちを吐露したものでしょうが、「十字軍」「聖戦」はいけませんでした。非難が集まり、削除することになりました。
(吉田ハンチング@dcp)