韓国政府「長期債券による負債」対前年同期比で6.2倍を積んだ。

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2025年09月05日、『韓国銀行』が「2025年07月の国際収支統計」を公示しました。

経常収支は以下のようになっています。


↑黄色の蛍光ペンでフォーカスしているのが2025年07月の経常収支。

2025年07月
貿易収支:102億6,990万ドル
サービス収支:-21億4,420万ドル
第1次所得収支:29億4,600万ドル
第2次所得収支:-2億9,300万ドル
経常収支(上記4つの合計):107億7,870万ドル

⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」

経常収支は「107億7,870万ドル」で、良い結果となりました。

当月は第1次所得収支がサービス収支と第2次所得収支の赤字分を足したよりも大きかったので、貿易収支の黒字にさらに5億ドルほど積み上げることができました。

経常収支が107.7億ドルの黒字ということは、金融収支の方もニアリーイコールの数字になっているはずです。

韓国政府の財政は火の車ですので資金調達に必死のはずです。その証左となるデータは表れていないでしょうか。表れています。

金融収支の証券投資の「一般政府」の債券の部を見てみましょう。

01~07月累計の長期債券・負債の部の金額を、2024年と2025年で比較すると以下のようになります。

2025年01~07月の累計は「約286.7億ドル」も長期債権による負債を積み上げました。2024年の同期は「約45.9億ドル」でしたから、なんと「524.0%ポイント増」です(つまり6.2倍になった)。

短期債券による負債は以下になります。

2025年01~07月累計は「約18.2億ドル」です。2024年の同期は「約-0.6億ドル」でしたので、韓国政府は短期債券でも負債を積み上げていることが分かります。

ずいぶん前にご紹介したことがありますが、韓国政府は2020年から長期債券による負債を大幅に増やすようになりました。これは、コロナ禍によって経済をもたせるために政府がお金を回すしかなくなったためです。

長期債券による負債増
2020年:199.8億ドル
2021年:380.8億ドル
2022年:185.7億ドル
2023年:213.3億ドル
2024年:128.4億ドル
2025年:286.7億ドル
2025年は01~07月累計

コロナ禍で全然景気が戻らないじゃん――となった2021年には、380.8億ドルも長期債券による負債増となっています。

尹錫悦(ユン・ソギョル)政権が成立した2022年以降は負債増を抑え、2024年には128.4億ドルまで負債増を減らしたのですが、どん底景気から脱出できず、ポピュリズムの権化である李在明(イ・ジェミョン)政権が2025年に成立。

お金を回そうというのでまた長期債券による負債増が表れている、と見ることができます。

どこまでいけるやら――になってきています。

(吉田ハンチング@dcp)

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