韓国・李在明が国連総会で演説「世界市民の灯火となる新しい大韓民国」

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2025年09月23日(現地時間)、国連総会で韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが基調講演を行いました。

興味深いのは「E.N.Dイニシアチブ」なる考え方を提示した点です。

「END」というのは、

Exchange(交流)
Normalization(関係正常化)
Denuclearization(非核化)

の頭文字をとったもので、北朝鮮との関係を「交流 ⇒ 関係正常化 ⇒ 非核化」と進めて、朝鮮半島の冷戦状態を解消する――と主張しました。

関係正常化というのが具体的に何を指しているのか不明ですし、それで非核化できるのかも分かりませんが、北朝鮮に対して融和的な政策をとることを国連の場で宣言したわけです。

言っていることは、政権末期に「朝鮮戦争の終結宣言」を実現しようと世界各国で無視された文在寅と変わりません。

以下に李在明(イ・ジェミョン)さんの発言を拾ってみます。

「非核化は重大な課題であることは間違いないが、短期間に解決するのは難しいという冷徹な認識の上に、現実的で合理的な方策を模索すべき時だ」

「核とミサイル能力高度化の『中断』から始め、『縮小』の過程を経て『廃棄』に至るという実用的・段階的解法に、国際社会が知恵を集めなければならない」

「E.N.Dイニシアチブは決して不可能な夢ではない」

「『平和共存と共同成長』という朝鮮半島の新しい時代に向け、『共に歩むより良い未来』の道に向かって、我々大韓民国が最前列で大胆に進んでいく」

「今日、世界平和と人類共栄の未来を議論する国連総会で、世界市民の灯火となる新しい大韓民国が国際社会に完全に復帰したことを堂々と宣言する」

「親衛クーデターによっても、民主主義と平和を希求する大韓国民の強烈な意志を挫くことはできなかった」

「大韓民国が示した驚くべき回復力と民主主義の底力は、大韓民国のものにとどまらず、全世界のものとなる」

「大韓民国は、国連が掲げる自由と人権、包容と連帯の価値を揺るぎなく守るグローバル責任大国としての役割を果たしていく」

「先端技術の発展が人類の普遍的価値に寄与する『すべての人のためのAI』のビジョンが、国際社会の『ニューノーマル』として定着できるよう努力する」

基調講演は約20分行われました。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領を引きずり下ろして政権をとったので、李在明(イ・ジェミョン)さんにとっては「光の革命」を成し遂げた大統領であり政権だ――という「設定」は譲れません。

そのため、内乱を収めた「K-民主主義」を発揮した素晴らしい国――とアピールしたいのでしょうが、外国からすれば「韓国の内政」など知ったことではないので、「はあ……」という話です。

「世界市民の灯火となる新しい大韓民国が国際社会に完全に復帰した」と誇られても、なんのことだかまったく興味はないでしょう。

面白いのは「AI」について言及している点で、李在明(イ・ジェミョン)さんは「AI」1点賭けの政策を国内で披露しています(要するに他にこれから期待できそうな芽がない)ので、それのアピールです。

韓国にAI関連で特に技術力があるとも考えられませんが、まあ本人がそう思うなら、そうなのでしょう。

ちなみにトランプ大統領は(多国籍機関についてバカにしている割に)「General Debate, 80th Session」」に登場し、以下のような主旨の発言をしています。


↑このトランプ大統領の演説は「プロンプターが壊れてるじゃねえか」で始まりました。

移民・国境問題
各国に「国境を閉鎖し、外国人を追放せよ」と主張。大量移民は各国を荒廃させると批判。

気候変動問題
気候変動を「史上最大の詐欺」と断じ、再エネ政策やパリ協定を強く批判。化石燃料の優位を強調。

多国籍間機関問題
国連は機能不全だと攻撃しつつも、グテーレス事務総長には「アメリカは国連を100%支持する」と述べ、その後に「時に異論はあるが、この機関には平和を実現する大きな可能性がある」と付け加えました。多国間主義より主権国家の連携を訴求。

対ロシア/ウクライナ問題
ロシア産エネルギー依存の同盟国を非難、継続時は対露関税を示唆。
ウクライナは領土奪還が可能との発言に“言い回しの変化”も。

治安・麻薬問題
麻薬密輸犯に対し「存在ごと吹き飛ばす」と過激に警告。

パレスチナ承認問題
一部加盟国のパレスチナ国家承認の動きを批判。

トランプ大統領はともかく、李在明(イ・ジェミョン)さんは「言うたった」みたいなドヤ顔を見せましたが、問題はそれで世界(特に合衆国)が納得するかです。

(吉田ハンチング@dcp)

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