韓国経済が危機的状況です。とにかくお金を回さないとどこかで連鎖破綻が起こりますから、韓国政府はあちこちにお金を融資をする段取りをしています。しかし、これは借金して調達するお金です。いつかは償還する必要があるわけで、政府が債務を際限なく膨らませるのは危険です。
2020年05月04日、韓国政府の債務が加速をつけて膨らみ続けていることを指摘する記事がの『韓国経済』に出ました。
一部を以下に引用します。
政府と家計、企業を問わず借金への依存度が高まり、韓国の総負債が急増している。
今年は新型コロナウイルス感染症(コロナ19)事態に負債の増加速度が速くなり4,500兆ウォン台の負債総額の規模が、年末には5,000兆ウォンに迫る可能性があるという見込みが出てきている。
金融部門を除く韓国の総負債は、2017年以来、毎年250~300兆ウォン増えた。通常、企業の負債増加幅が半分を占め最も多く、続いて家計負債、政府債務の順だった。
今年は、企業の債務だけでなく、政府の負債が増え、年間総負債増加幅が400~500兆ウォンに達するという見通しが多い。
コロナ19による経済危機で資金繰りが悪くなった企業が借入を伸ばしている中で、政府が企業と家計をサポートするために財政を大規模に緩めているからである。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国経済』「恐ろしく増える国総負債…今年5,000兆に迫る勢い」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
韓国の総債務については先の記事でも触れましたが、ここまでが状況の説明です。
政府はすでに512兆ウォンの今年の「スーパー予算」を編成していたのに続いて、三回の補正予算を予告している。
本予算の執行のためだけに76兆4,000億ウォン、三回の補正で43兆9,000億ウォンなど、今年の政府の負債は合計120兆ウォン以上増加するという予想が支配的だ。
以前の最高記録である2009年(50兆6,000億ウォン)の二倍を超える水準だ。
というわけで、2008-2009年の「韓国通貨危機」時の倍の負債増加となるわけです。また同記事では、政府の表明した金融支援を以下のようにまとめています。
<<ここまでに発表した政府の金融支援>>
第2次緊急経済会議:100兆ウォン
第5回非常経済会議:35兆ウォンの追加支援
基幹産業安定基金:40兆ウォン
追加編成した政府予備費:4兆4,000億ウォン
小計:179兆4,000億ウォン
問題はこの金額が「支援」の名の下に民間(企業など)に流れて負債になるという点です。いつかは民間が政府に返却しなければならない「借金」です。ですので、民間の負債は本年最低でも「180兆ウォン」増加します。
すでに自分たちで調達した資金もあるでしょうから「200兆ウォンは増加する」と見られています。ところが、企業の負債金額は2019年末時点で「1,954兆ウォン」もあり、2019年に「143兆ウォン」増加しているのです。これがさらにオンされるわけです。
韓国経済は非常にマズイところに来ています。たとえコロナ騒動が落ち着いたとしても、この膨大な借金を返却しなければならないことは変わりません。
(柏ケミカル@dcp)