先に『大韓航空』が2020年第1四半期に大きな損失を出したことをご紹介しましたが、文在寅大統領が「韓国の基幹産業」とする航空業界は「総崩れ」の模様です。
韓国のフラッグ・キャリアである『大韓航空』、業界2位の『アシアナ航空』、LCC(格安航空会社)最大手の『済州航空』など、計6社の決算の「売上高」「営業利益」「当期純利益」をまとめると以下のようになります。
売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | |
大韓航空 | 2兆3,523億ウォン | ▲566億ウォン | ▲6,920億ウォン |
アシアナ航空 | 1兆1,295億ウォン | ▲2,082億ウォン | ▲5,490億ウォン |
済州航空 | 2,281億ウォン | ▲638億ウォン | ▲995億ウォン |
ティーウェイ航空 | 1,491億ウォン | ▲223億ウォン | ▲348億ウォン |
ジンエアー | 1,439億ウォン | ▲313億ウォン | ▲458億ウォン |
エアプサン | 931億ウォン | ▲385億ウォン | ▲618億ウォン |
小計 | 4兆960億ウォン | ▲4,197億ウォン | ▲1兆4,829億ウォン |
※▲はマイナスの意味
6社計で当期純利益は「1兆4,829億ウォン」の赤字に達しており、業界全体が深刻な状況に陥っていることが分かります。
Money1では何度もご紹介していますが、上掲のうち『大韓航空』『アシアナ航空』には、韓国の国策銀行からの支援が約束されています。
しかし、韓国政府はLCCについては「まとめて3,000億ウォンの支援」という非常に雑な態度を取っており、どこまで本腰を入れてサポートするつもりがあるのか不明です。
韓国の航空会社は生存競争を懸けた戦いの只中にあります。
<<以下 データ引用元>>
⇒データ引用元:『大韓航空』公式サイト「Korean Air 1Q’20 Financial Results」
https://www.koreanair.com/content/dam/koreanair/en/documents/AboutKoreanAir/InvestorRelations/QuarterlyFinancialResults/2020_1Q.pdf
⇒データ引用元:『アシアナ航空』公式サイト「経営実績」
https://flyasiana.com/C/KR/KO/company/investor-relations/n-detail/performance/CM202005150001214550
⇒データ引用元:『済州航空』公式サイト「1Q20業績発表」
https://www.jejuair.net/jejuair/etc/pdf/Jejuair_1Q20_Earnings_Release_Korean.pdf
⇒データ引用元:『亜州経済』「ジンエアー、第1四半期の営業損失313億ウォン…前年比赤字転換」
⇒データ引用元:『亜州経済』「エアプサン、第1四半期の営業損失385億ウォン…赤字転換」
⇒データ引用元:『亜州経済』「ティーウェイ航空、第1四半期の営業損失は223億ウォン…前年比赤字転換」
(柏ケミカル@dcp)